中国の自動車大手の比亜迪(BYD)は、2025年の通期決算で純利益が前年比18.97%減の326億1900万元(約7540億円)となり、4年ぶりの減益となりました。売上高は8039億6500万元(約18兆6000億円)と3.46%増加したものの、利益面では厳しい結果となり、「増収減益」の構図が鮮明となっています。
同社の王伝福会長は年次報告書の中で、新エネルギー車産業について「競争は白熱化し、残酷な淘汰(とうた)戦に突入している」と指摘しました。市場の急拡大とともに企業間競争が激しさを増し、収益確保が難しくなっている現状を強調しています。
実際、同社の収益性は低下傾向にあります。主力である自動車関連事業は売上高の8割を占めますが、同部門の粗利益率は前年から1.82ポイント低下し20.49%となりました。さらに2025年第4四半期の純利益は前年同期比38.2%減の93億元(約2150億円)と大幅に落ち込み、3四半期連続の減益となっています。
一方で、成長分野として注目される海外市場では積極的な展開を進めています。年間輸出台数は初めて100万台を突破しました。新エネ車の世界販売台数でも4年連続で首位を維持しており、量的拡大は続いています。
ただし、中国国内の競合他社も業績を伸ばしており、吉利汽車(Geely)は中核純利益が36%増加、小鵬汽車(XPeng)は四半期ベースで初の黒字を達成しました。競争環境は一段と厳しさを増しています。
今後については、技術革新による価格競争力の強化に加え、海外市場での現地化戦略が成長の鍵を握るとみられています。新エネ車市場は拡大を続ける一方で、企業の選別が進む局面に入りつつあり、業界全体が新たな転換点を迎えています。











