米国とイスラエルが2月28日、イランに攻撃を仕掛けてから1カ月余りがたち、ハンバーガーやフライドポテトにも戦火の影響が及んでいる。

米投資研究機関バーンスタイン・リサーチは最新の研究報告書の中で、「ファストフード大手のマクドナルドとレストラン・ブランズ・インターナショナル(バーガーキングやポパイズ・ルイジアナ・キッチンの親会社)はコスト上昇と需要減少のダブルパンチに直面している」と指摘した。

戦火のコストは今、フライドポテト1本1本の価格に転嫁されている。

軍事攻撃が始まってから、ホルムズ海峡を通過する船舶は激減した。国際エネルギー機関(IEA)は史上最大規模の石油備蓄協調放出を余儀なくされ、約4億バレルの備蓄を放出した。これにより、国際原油価格は一時は1バレル120ドルに迫った。

原油価格上昇により、飲食企業の二つのコストが直接押し上げられることになった。

一つ目は物流コストだ。国連世界食糧計画(WFP)のカール・スコウ副事務局長は、「戦火の影響を受けて、原油価格が上昇して食糧の物流コストが18%上昇した」と指摘した。

二つ目はパッケージコストだ。ファストフードで使用されるプラスチックカップや包装フィルムなどの食品容器は石油化学製品が原材料だ。そして中東地域はまさに世界の石油化学製品の重要な生産地だ。

直接的なコスト上昇以外にも、「食糧の食糧」とされる間接的原料、つまり肥料のコストも同じように上昇した。

ペルシャ湾地域は世界の尿素貿易量の46%、アンモニア貿易量の30%の海上輸送を担う。

毎年約1600万トンの化学肥料がホルムズ海峡を通って海上輸送され、これは世界の海上輸送される化学肥料貿易量の3分の1に当たる。

北半球は春の耕作シーズンを迎え、農家は農業生産のコスト上昇に直面している。この上昇のツケは数カ月後に小麦やトウモロコシに回るとみられる。このような価格の上昇した原材料がサプライチェーンに入ってくるようになった時、最初に打撃を受けて忍耐を強いられるのは、マクドナルドのようなスケールメリットにより低価格を維持してきた企業だ。

消費サイドの状況も楽観視できない。ヤフー・ファイナンスの報道によると、米国では低所得消費者の燃料費支出が収入に占める割合が非常に高いため、原油価格上昇は外食など個人の意思で増減できる選択的支出に対して直接課税するのと同じことになる。米国において、コストパフォーマンスが売りのマクドナルドやバーガーキングのコアユーザーはちょうどこのような人々だ。

マクドナルドには加盟店が一時的に価格上昇を食い止められるようにするための強力なエネルギー・コモディティのヘッジ計画がある。しかし、バーンスタイン・リサーチは、「エネルギー価格が2026年下半期(7~12月)も高水準で推移した場合、こうしたヘッジは最終的に市場価格の上昇という形でその期限を迎えることになるだろう。その時には加盟店の負担が一気に爆発し、店舗のリニューアルやデジタル化拡張計画はペースダウンを迫られる可能性がある」と警告した。

需給両サイドから同時に圧力を受け、マクドナルドやバーガーキングなどのファストフード企業は間に挟まれて身動きが取れなくなる可能性がある。こうした企業が今できるのは、中東の硝煙が一日も早く消えるよう祈ることだけかもしれない。

(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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