内モンゴル自治区ウランチャブ市卓資県で350メガワット(MW)級の非補燃圧縮空気エネルギー貯蔵ユニット3基の建設が進んでいる。清華大学電機学部の梅生偉(メイ・ションウェイ)教授はプロジェクトの首席科学者として、着実に進展する様子を目にし、大きな喜びを感じている。
風力には間欠性があり、太陽光には昼夜の制約がある。エネルギー貯蔵システムは新型電力システムを構築する上での重要な支えであり、風力発電や太陽光発電に巨大な「モバイルバッテリー」を装備するようなものだ。これにより電力を蓄え、必要な時に安定的に供給することができる。チームが主に取り組んできた圧縮空気エネルギー貯蔵技術は、いわば「空気のモバイルバッテリー」だ。蓄電時には、風力や太陽光などでコンプレッサーを駆動し、空気を高圧状態に圧縮して貯気装置に蓄える。放電時には、高圧空気を放出してタービン膨張機を駆動し、発電機を動かして安定した電力を供給する。
梅氏はチームを率いて非補燃技術ルートを提案し、空気圧縮過程で発生する圧縮熱を蓄えて発電時に利用することで、効率を大幅に高めた。さらに全工程において燃焼も排出も伴わない。多分野のチームを編成し、試験発電所を建設して技術ルートの全プロセス検証を完了したが、その後、課題に直面した。それは試験発電所と産業化の間にはまだ隔たりがあり、真に実用的な産業用発電所をどのように建設するのかという課題だ。
関係機関の共同努力により、江蘇省常州市金壇区の60MW/300MWhの塩洞窟圧縮空気エネルギー貯蔵発電所は22年5月に稼働を開始した。25年末までに蓄電・放電運転を1690回成功させ、ピーク調整電力量は累計6億700万キロワット時(kWh)に達した。電力変換効率は62.38%に達し、国際的な先進水準に達している。
近年は新たな研究分野にも目を向けている。中国の「三北(東北・華北・西北)」地域は風力・太陽光資源が豊富だが、北方の冬は厳しく、エネルギー貯蔵設備の安定運用にとって大きな試練となる。寒冷地域で圧縮空気エネルギー貯蔵をどのように大規模展開するかが新たな課題となった。
25年には内モンゴル自治区化徳県で寒冷地域向けの広範囲変圧60MW/240MWh人工坑道型圧縮空気エネルギー貯蔵発電所を建設し、多くの技術的ブレークスルーを実現した。同地では冬季の気温がしばしば氷点下25度以下まで下がり、重要設備の一部は凍結損傷のリスクがある。そのため専用装置の開発などにより、極端環境下での運転要件に対応した。このプロジェクトの成功は寒冷地域における大規模エネルギー貯蔵に新たなソリューションを提供するものとなる。(提供/人民網日本語版・編集/KN)











