2026年4月8日、香港メディア・香港01は、中国本土の銀行業界で支給済みボーナスの返還を求める動きが広がり、上場銀行12行だけで返還額が約1億元(約23億円)に迫っていると報じた。

記事は、中国メディアの第一財経が2025年の上場銀行年報を基に集計した不完全な統計として、少なくとも12行が「業績連動報酬の追跡回収」に関するデータを公表したと紹介。

返還額が最多だったのは4717万8200元(約10億8500万円)の中国銀行で、対象は延べ4630人に上り、1人当たり約1万元(約23万円)を返還した計算になると伝えた。

また、同行は3年連続でこのデータを公表しており、累計回収額は3年間で1億元の大台を突破したことにも触れた。

支給済みボーナス返還の嵐、中国の上場銀行12行で約23億円―香港メディア
渤海銀行

一方で、建設銀行は本店の管理職ら17人に絞った「ピンポイント方式」を採用したと対比的に紹介。回収総額は199万元(約4577万円)にとどまるが、幹部1人当たり11万元(約253万円)超を返還させた計算になると伝えた。

さらに、回収メカニズムを運用しながらも具体的な金額を公表していない銀行が多く、「実行すれども公表せず」の状態にあるとも指摘。表に出ている数字は氷山の一角にすぎず、業界全体の実際の回収規模は公開データをはるかに上回るとの見方を伝えている。

支給済みボーナス返還の嵐、中国の上場銀行12行で約23億円―香港メディア
浙商銀行

記事は、返還の発動条件について主に8つのケースがあると解説。重要な監督管理指標が著しく目標を下回った場合、当局からリスク処分措置を受けた場合、重大なリスク事件で金融市場の秩序に悪影響を及ぼした場合、銀行の財産や名声に重大な損害を与えた場合などが該当するとした。

支給済みボーナス返還の嵐、中国の上場銀行12行で約23億円―香港メディア
中原銀行

そして、こうした返還の動きが拡大する背景として、過去の金融バブル期に行われた業務がその後の是正過程でリスクや違法と判定され、当時の不良債権の責任追及が始まっていることなどに言及。リスクの遅行的な露呈と制度的な強制力が相まって、報酬返還はもはや個別事例ではなく、中国金融界の「常態」へと移りつつあると結んだ。(編集・翻訳/川尻)

編集部おすすめ