明治ホールディングス(HD)が中国の牛乳・ヨーグルト事業を現地企業に売却することについて、中国メディアの観察者網は3日、「明治が中国から敗走」との見出しで伝えた。
明治は今年7月、中国で展開する牛乳・ヨーグルト事業などを、乳牛飼育大手の澳亜集団傘下の上海澳雅食品有限公司に譲渡すると発表した。
明治は中国事業の不振が続いており、2023~25年には天津、蘇州両工場や明治(中国)投資有限公司が営業赤字を計上。25年度には中国事業に関連する固定資産の減損損失として194億円を計上している。一方、今回の売却にはヨーグルト製品に関連する中核的な知的財産権や一部ブランド権益、広州工場は含まれない。明治は売却後、チョコレート事業など中国国内の他の事業分野に経営資源を振り向けるという。
観察者網の記事はまず、この件に関する日本メディアの報道について、「中国の乳業を悲観的に捉えようとする意味合いがある」と指摘。「日本メディアは中国の乳製品業界が抱える問題として、過剰生産能力、少子化、乳糖不耐症などを挙げた。確かにこうした問題に直面していることは否定はできないが、明治1社の経営状況悪化から中国の乳業全体に発展の余地がないと結論付けるのは、明らかに単純すぎる」と不満を示した。
その上で、中国の食品産業アナリスト、朱丹蓬(ジュー・ダンポン)氏の見解を紹介した。朱氏は、明治が中国市場で苦境に陥った主な原因は、戦略的な位置付けに問題があったことだと指摘。「中国国産ブランドと比べてコストパフォーマンスの面で明確な優位性がなく、ワイス、ミード・ジョンソン、フリースランド・カンピーナなど従来の海外乳業大手と比べても、価格に対する品質の優位性が際立たなかった。
また、「明治は1989年に中国市場に進出し、高級路線を打ち出してきたが、製品価格が高く、販売チャネルも一、二線都市(大都市)のスーパーやコンビニに集中し、地方都市や農村部などでの展開が限られていた」と言及。「明治のサプライチェーンは十分な市場競争に対応できる水準になく、中国国内企業が生産、研究開発、コールドチェーン物流、販売網の整備を進める中において競争優位性は弱まっている」と主張した。
中国のネットユーザーからは「何と言っても、高すぎるんだよな」「明治の製造技術は良いんだけど、とにかく値段が高い。買い続けられなくなった」「消費の低迷が原因だろう」「悪貨が良貨を駆逐する、だな」「明治のアイスはなくならないでほしい」といった声がある一方、「中国人が海外ブランドを崇拝する時代は終わったということ」「明治の牛乳は味が濃くないし、国産ブランドに劣る」「競争に勝てなければ退場するのは当たり前。今では国内ブランドにもたくさんの選択肢がある」といったコメントも寄せられた。(翻訳・編集/北田)











