2026年11月5日、韓国メディア・韓国経済新聞は韓国の伝統紙「韓紙(ハンジ)」の製作技術と、日本の「書道」が、ユネスコの無形文化遺産に登録される見通しとなったと報じた。
記事によると、ユネスコ無形文化遺産保護条約の政府間委員会に設置された評価機関は、韓国が申請した「韓紙製作の伝統知識と技術および文化的実践」と、日本が申請した「書道」の双方について、登録を勧告した。
評価機関の勧告が尊重されるのが通例であることから、両国とも登録の可能性が高いとみられている。日韓両国は現在、それぞれ23件の無形文化遺産を保有しており、今回登録が決まれば24件となるという。
韓紙は、コウゾの樹皮から取り出した繊維を原料とする韓国の伝統紙。今回の申請対象は、完成した紙だけでなく、原料の採取や加工、紙をすく工程に関する職人の知識と技術、地域社会に受け継がれてきた文化的な慣習も含んでいる。評価機関は韓紙が記録や印刷、工芸品、生活用品など幅広い用途に使われ、地域社会の日常生活や文化的慣習に重要な役割を果たしてきたと評価した。近年では、環境に配慮した建築資材や芸術作品などにも活用されているという。
日本が申請した書道は、筆や墨、硯などを使い、漢字や日本固有の文字である仮名を手書きする文化。漢字や仏教とともに中国から伝わり、平安時代に日本独自の書風が発展した。手紙や冠婚葬祭で名前を書く際に筆を使うほか、新年に初めて筆で文字を書く「書き初め」の風習など、芸術と日常生活が結び付いているという。日本の文化庁は21年に書道を国の登録無形文化財とし、23年にユネスコ登録に向けた国内候補に選定。24年から登録を申請してきた。
記事は「韓国と日本はこれまでも、食文化や伝統芸能、工芸などの分野で、伝統文化の国際的な認知度向上に取り組んできた」と指摘。韓国は、宗廟祭礼および宗廟祭礼楽、パンソリ、アリラン、タルチュム(仮面劇)などを登録しており、24年には「醤(ジャン)作り文化」も登録された。日本も、伝統芸能の能楽や狂言、日本の伝統的な食文化である「和食」などを登録しており、24年には「伝統的酒造り」も登録された。
記事は、「両国は次の登録候補の準備も進めている」と言及し、韓国は高麗人参の栽培・加工技術や生活文化を含む「高麗人参文化」を、日本は各地に伝わる民俗芸能「神楽」と、心身を癒やす生活文化である「温泉文化」の登録を推進していることを伝えた。
今回の審査では、北朝鮮が単独で申請した「朝鮮民主主義人民共和国の伝統武術 テコンドー」も登録勧告を受けた。正式に登録されれば、アリラン、南北共同で登録したシルム(朝鮮相撲)、平壌冷麺などに続き、北朝鮮にとって6件目の無形文化遺産となる。北朝鮮は24年に申請書を提出。韓国政府も今年3月に申請書を提出し、南北共同登録の可能性に期待を寄せていたが、今回の審査での共同登録は事実上見送られた。
記事は「ユネスコへの登録は、特定の国に文化の起源や独占権を認めるものではない」とし、韓紙と書道も、東アジアで共有されてきた紙や筆文字の文化の中で、それぞれの地域社会が発展させ、受け継いできた特徴が評価の対象となったと指摘。「登録件数だけでなく、伝統を受け継ぐ人材や技術、文化を支える生活基盤をどれだけ守っていけるかが、今後の日韓両国にとっての課題となる」と述べた。
これについて韓国のネットユーザーからは「日韓は並んで24件なんだ」「韓紙が世界的に認められるのはうれしい」「韓紙は昔ながらの紙という印象が強いけれど、建築資材や芸術作品にも使われているのは面白い」「現代の生活に合った活用方法をもっと広げてほしい」「韓国は韓紙、日本は書道というのは興味深い」「両国とも、食や日常生活に根付いた文化をもっと世界に発信できると思う」などの声が上がった。
また、「紙を作る技術だけでなく、何百年も受け継いできた職人の努力にも注目してほしい」「観光客を増やすことばかり考えないでほしい」「ユネスコに登録されても、実際に伝統を受け継ぐ職人がいなくなったら意味がない。











