ドナルド・トランプ大統領の選挙陣営が先の使用停止通告書を無視して、政治集会で自分たちの楽曲を使用したのを受け、ローリング・ストーンズは「さらに踏み込んだ措置」を講じて、政治集会で自分たちの曲が使われるのを阻止しようとしている。
ストーンズは土曜日に声明を発表し、バンドの法務担当者と上演権を所有するBMIはトランプ陣営に書簡を送り、大統領が今後もバンドの楽曲を使用し続けた場合は訴訟に発展する可能性がある旨を警告したことを明らかにした。
「BMIはストーンズに代わり、楽曲の無断使用はライセンス契約違反に当たる旨をトランプ陣営に通告いたしました」と、ローリング・ストーンズの代理人は付け加えた。「ドナルド・トランプ大統領が楽曲の除外を無視して使用し続けた場合、使用禁止通告に背いて許諾されていない楽曲を使用したとして、法的措置をとることになるでしょう」
2016年の大統領選挙で再三警告されたにもかかわらず――「ローリング・ストーンズはドナルド・トランプ候補を支持しておりません。『無情の世界』はバンドの許可なく使用されました」と、ストーンズは2016年7月にツィートしている――今年6月20日、空席が目立ったオクラホマ州タルサの政治集会で、トランプ陣営は再びローリング・ストーンズの「無情の世界」を流した。
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BMIが情報サイトDeadlineに語ったように、「トランプ陣営は政治団体としてライセンス契約を結んでいるため、BMIが保有する1500万以上の楽曲をいかなる政治集会でも公に使用することが認められています。ですがこのライセンスには、作曲者または出版者が政治集会での使用に反対した場合、BMIはライセンス対象リストからその楽曲を除外することができる、という条項が含まれています。このような反対があったため、BMIはローリング・ストーンズの楽曲をリストから除外するようトランプ陣営に書簡で通知いたしました。また、いかなる状況でもこれらの楽曲が今後使用された場合は、ライセンス契約違反となる旨を先方に勧告いたしました」。
タルサでの政治集会は、同じくトム・ペティの遺族の怒りも買った。トランプ陣営が集会で「アイ・ウォント・バック・ダウン」を流したのを受け、彼らも同様の声明を発表した。「あまりにも多くのアメリカ人や常識を無視した活動を推進する目的でこの曲を使用する権利は、トランプ大統領には一切認められておりません。
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