その第一弾では、ネット発の音楽クリエイターやアーティストの楽曲を集めたコンピレーションアルバム『正夢』を全国のTSUTAYAにてレンタル限定でリリースするとともに、ライブ企画「正夢ライブ」も開催。
現在レンタル中のコンピレーション・アルバム第一弾『正夢vol.1』ではボカロP、歌い手、VTuberなど8組のアーティストたちを特集。そして、開催されるライブ「正夢vol.1」では、収録アーティストの中から、NORISTRY、ぼっちぼろまる、そして歌い手アイドルユニットであるベアードアードの出演が発表されている。
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今回Rolling Stone Japanでは、今回の第一弾企画の中から特に注目の3組のクリエイター・表現者を特集。第3回はライブ出演者の中から、ベアードアードメンバーへのインタビューを敢行。2020年5月30日に無観客単独ライブにてデビュー。ボカロP・かいりきベアによる提供曲「ベアードアード」を始め、「すりぃ」、「柊キライ」、「Kanaria」など多数の人気ボカロPとのコラボレーションも精力的に行っている。そんな彼らに、グループに対する意気込みから、インターネット音楽カルチャーの魅力についての話を訊いた。
ーまず、各々が歌い手としての活動を始めたきっかけをお聞かせください。
あまとくん:元々歌い手やボカロ曲が好きだったのがきっかけです。事務所の方針ともマッチしていたので、歌ってみたなどを動画サイトにあげています。半分趣味でもありつつお仕事でもあるという感じで楽しくやらせてもらってます。
ないちくん:僕は小さい頃から音楽が好きで、ネットを通してボーカロイドとか歌い手さんの投稿をよく聴いているうちに、動画投稿や配信で歌うことに興味が湧いて。そういう人たちに憧れたのをきっかけに、歌い手としての活動をはじめました。
とい:僕自身、ニコニコ動画とかで初音ミクが話題になって聴いていた世代なんですけど、今の事務所に入らせていただいた時に「歌ってみたとかも投稿してるよ」という話を聞いて僕も加入させて頂きました。歌い手としても活動を始めて、より接点ができました。
つばきくん:元々芸能界に興味があった時に、今の事務所の社長に「youやっちゃいなよ」って誘っていただいて、アイドルをはじめました。
うと:最初は音楽でお金を稼ごうと思って始めたのですが、やっていたらどんどん楽しくなりました。
なめ:厳密に言うとアイドルと歌い手の活動を二種類やってるんですけど、僕も社長と知り合いで「やってみなよ」って言われて。何年かやらせていただいているうちに、こういう歌い手のような活動もできるようになりました。
のあ:人に影響や夢を与える仕事に就きたいと想っていた中で、それを叶えられるアイドルの道へ進みました。
ーベアードアードは、昨年5月に始動したグループですよね。コロナ禍の中でのデビューでしたが、この1年近く活動してみてどのように感じていますか?
なめ:僕たちはデビューしたのがコロナ期間で、最初が無観客ライブだったんです。こういう苦しい状況下でどうなるか不安もあったんですけど、応援してくれる皆さんやメンバーの頑張りもあって、ちょっとずつ階段を昇れていると思っています。
あまとくん:地方に住んでいる方がコロナの影響でなかなかライブに足を運べないということもあったので、その点では難しさを感じましたね。でも逆に、YouTubeとかTwitterなど色々なコンテンツを通して活動することによって、ネット上で知ってもらう機会は多くなったかなと思っています。
ーニコニコ動画やYouTubeだったり、ネット発祥の音楽カルチャーに触れてきた方も多いと思うのですが、そういうカルチャーのどういった部分に魅力を感じてきたのかお伺いしたいです。
ないちくん:芸能事務所や歌手のオーディションなどを通らずに、誰でもできる環境が魅力だと感じますね。プロでなくても不特定多数の人に聞いてもらったり、自分の実力を評価してもらえる点に惹かれて、自分もやってみたいなと思いました。
とい:僕も誰でも発信できるのは大きなポイントだと感じています。誰にでもチャンスのある世代だと感じますし、自分から発信できるいい時代だなって思っています。
あまとくん:色々な人に知ってもらえるのも嬉しいですし、SNSでコメントや高・低評価を通して反応がダイレクトに来るのも大きな魅力だと感じています。
ー歌い手というとカバー曲をが多いイメージがありますが、今回『正夢』にも収録されているオリジナル曲「ベアードアード」を歌ってみていかがでしたか?
あまとくん:グループ活動を始める際はやっぱりオリジナル曲は必要だと思っていたので、かいりきベアさんというとても素晴らしいボカロPさんに楽曲提供して頂けたのはとても光栄なことだと思っています。
ーグループ名にもなっている曲「ベアードアード」ですが、この曲を通して伝えたいことや曲の意図などを教えてください。
のあ:ベアードアード自体、「宗教」がコンセプトになっているグループなんです。
つばきくん:ダンスをしたり歌ったりする以上何回も聞くんですけど、やっぱり中毒性があって、僕らのテーマにも沿っていていいと思いました。ファンの方も一緒に出来るような振りもあるんですけど、曲と相まってキャッチーで、とても頭に残る曲です。
とい:この曲はもうグループの代表曲にもなっていますし、そういった意味でも「目の前の人に届け!」という気持ちが強いです。
ー『正夢』Vol.1には、主にネット上で活動されている方の作品が収録されています。皆さんが今特に注目しているクリエイターの方はいますか?
あまとくん:最近だとグループでKanariaさんというボカロPさんとコラボさせて頂くことが決まっているんですけど、ボカロ好きの一個人としても魅力的なクリエイターさんだと思っています。
なめ:和田たけあき(くらげP)さんの曲はこういった活動を始める前から好きで聴いていたので、そういう憧れのクリエイターの方たちと一緒に収録ができるのが信じられないです。そんな方たちの曲を一つのアルバムに収録させていただいているのはとても光栄です。まさに「正夢」ですね(笑)。
のあ:僕はピノキオPさんの中毒性のある曲が大好きです。
ー今回の正夢Vol.1のライブに向けての意気込みをお聞かせください。
ないちくん:僕たちはグループだけの公演が多く、他の歌い手さんと共演したりするのは滅多にないことなんです。僕らも張り切っちゃいますし、わくわくした気持ちでいます。
のあ:今までは単独公演だったり、アイドル同士の共演しかなかったんですよね。そういった意味でも、今回はベアードアードのことをより知ってもらう機会が増えるのは純粋にうれしいなって思っています。有名な方々と一緒の舞台に立たせてもらえること自体が本当に夢のようなので楽しみですね。
うと:僕は今活動休止中で今回のライブは出ないのですが、4月16日のワンマンライブから復帰予定なので、その際新メンバーも加入して新たに8人体制となるので頑張っていきたいです。
なめ:ぼくたちはダンスもするのでライブで魅せられるっていう強みがありますし、ライブでさらに僕たちのことを知ってもらえたらなって思っています。
つばきくん:僕たちは宗教がコンセプトということもあるので、今まで僕たちを知らなかった人たちにもぜひ信徒になっていただいて、信仰して頂けたら尚うれしいです。
ー最後に、グループとしての目標をお聞かせください。
なめ:僕たちはまだメジャーな括りではないので、メジャーデビューが目標です。まだまだ知名度的には知ってる人は知ってるという感じなので、「かいりきベアさんといえばああいうグループもあるな」みたいに、SNSでもそれ以外でもみんなが知っているようなグループになれたらと思っています。
とい:TSUTAYAのでかい看板に載りたいっていうのが僕は一番の目標ですし、それに加えてアニメのタイアップなど、色々なことをしたいと思っています。
あまとくん:僕は、夢は大きく武道館ライブが目標ですね。こうして全国に展開して、幼少からよく行っていたTSUTAYAにも置いてもらえるということが本当にうれしくて、もっとみんなに知ってもらえる存在になりたいと思っています。
<作品情報>
『正夢vol.1』
2021年2月27日(土)レンタル開始
※レンタル限定盤につき、販売はございません。
=収録楽曲=
1. 和田たけあき/わるいこになあれ
2. Teary Planet /コペルニクス的転回
3. R Sound Design/flos
4. Lanndo feat.bis/vivid a
5 .ぼっちぼろまる/嘘つき犬が吠える
6 .NORISTRY/Sing
7. ベアードアード/ベアードアード
8. おはようございます/極普通