1988年にロックバンド・男闘呼組のギター&ヴォーカルとしてデビュー以来数々の楽曲をリリースしてきた成田。この日6月15日はミニアルバム『犬も歩けば棒に当たる』をリリースしたとあって、新曲を含めてどんなライブとなるのか注目された。
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バンドは、成田昭次(Vo.Gt)、寺岡呼人(Ba)、青山英樹(Dr)、門馬由哉(Gt)、Devin Kinoshita(Key)の5人編成。ドラムから始まったオープニング曲は、男闘呼組の「Rollin In The Dark」。ハードなギターサウンドが、Billboard Live TOKYOの落ち着いたムードを打ち破るように広がっていく中、レスポールを弾きながらブルージーに歌う成田の声が空気を震わせる。間奏のソロ、エンディングのワウを使ったソロと、1曲の中で表情の異なるギターを弾いてみせた。オルガンの音色と重なるディストーション・サウンドが70年代ハードロックを思わせた「Bad Generation」をプレイすると、最初のMCでは「昨日から2日間、すごく良いライブができて、みなさんに感謝しています。こんな素敵な会場でライブができて光栄です。みなさん、ビューティフルです」と笑顔で客席に声をかけるファンサービス。
ミディアムテンポのロックンロール「やってるね」の後半でリズムがシャッフルに変化すると、バンドのメンバーたちが曲中で紹介され、次々とソロを披露。寺岡が「オンギター、成田昭次!」と紹介して成田がステージ前に乗り出し、長尺のソロを聴かせて観客をエキサイトさせた。MCでミニアルバム『犬も歩けば棒に当たる』について触れ、「まさに、何十年も歩いてきて、ようやくみなさんにたどり着くことができました。
ライブ中盤で寺岡がマイクを取り、成田と寺岡と青山のトリオでバンド「成田商事」を組むことが告げられた。「コンセプトは僕らが会社の役員なんですけど、社員はみなさんです」(寺岡)。「まだ何も決まってないのにライブが決まったという、スリリングさが面白いかなと思って。でも、そういうチャレンジをすることも自分の人生のためになると思っているので。8月1日(成田の誕生日)にここ、Billboard Live TOKYOさんでライブをやります」(成田)「バースデーライブになります!」(寺岡)と発表すると客席からは大きな拍手がステージに送られた。そんな温かいムードに包まれる中で披露されたのは、寺岡呼人が作詞・作曲を手がけアルバムから先行配信された「パズル」。”あの頃”と今の思いを歌った内容が、聴くものの人生とも重なり胸を打つ。
本編最後には、「成田商事も含めて、いろんなライブを展開していこうと考えてます。そしてまたいつか、4人で集まってできる日が来ることを夢見て、頑張っていきます。
成田昭次「⽝も歩けば棒に当たる」
2022年6月15日(水)Billboard Live TOKYO
〈セットリスト〉
1. Rollin In The Dark
2. 不良
3. Bad Generation
4. ミッドナイト・トレイン
5. スコール
6. やってるね
7. after rain
8. Honey
9. パズル
10. Boom Boom Boom
11. Thats It
EN1. どんでん返しのラストシーン
EN2. パズル(w/PIANO 寺岡呼人)