第二弾先行配信曲は先述したKT Zepp Yokohamaでのメモリアルなライブ中に未発表曲としてRIZE/The BONEZのJESSEと共に披露された「Dark Horse」だ。JESSEという思わぬゲストの登場に、場内の熱気が沸点を刻んだ楽曲である。
L'Arc-en-Cielのボーカル、HYDEがきっかけででロックに目覚め、ポスト・マローンやリル・ピープといったエモ・ラップに接近しつつも、独自のロック×ヒップホップサウンドを標榜してきた(sic)boyが、国内のミクスチャーロックのレジェンドであり、Def TechのShen等との6人組ヒップホップユニットE.D.O.の活動も行うJESSEとタッグを組むのは必然的だ。また、両者は地元の先輩・後輩の間柄でもある。
「Dark Horse feat. JESSE」のプロデュースはもちろんKM。ミクスチャーカルチャーからの影響を公言している気鋭のトラックメイカーによるノイジーでラウドなトラックに乗せて、いきなり(sic)boyのデスボイスによる咆哮が轟き、小気味良くリズムを刻むラップが展開される。闘争心をエンジンに、いつになく挑発的なリリックを多彩な声色で繰り出す(sic)boy。リズムとメロディを自在に操る歌/ラップは非常にスキルフルだ。2番ではJESSEが凄みあるラップを繰り出し、さらに破壊力を増大させる。時折、咆哮が投下され、巨大なカオスを創出していく。
タイトルにもある通り、”ダークホース”がリリックのテーマになっている。
3月19日に開催された大型ロックフェス「ツタロックフェス」でも、ロックバンドが大半を占める出演者の中で唯一ラップシーンでも存在感を放つアクトとして出演し、ロック×ヒップホップの架け橋としてキレのあるパフォーマンスを展開した(sic)boy。来るべきメジャー1stアルバムは様々なボーダーを壊してきた(sic)boyの決定打となるだろう。まずは、「Dark Horse feat. JESSE」を聴いて、その時に備えたい。

New Single「Dark Horse feat. JESSE (RIZE / The BONEZ) Prod. KM」
https://sicboy.lnk.to/DarkHorse