■LIVE REPORT
2018年以来、7年振りの来日となるペニーワイズは全く変わっていなかった。もちろんこれは良い意味で。南カリフォルニアの同世代のメロディック・バンドに比べると、ハードコア寄りのサウンド、ポジティブなライフと反権力を歌うメッセージ、ボードスポーツのシーンからの支持など、ペニーワイズの独自のスタンスは今も変わらない。ドラムのビートはさらに性急さを感じさせるし、最初は人が少なめだった会場も彼らが演奏を始めると、パンク系だけでなく、サーフ、スケート系の男女やスイサイダル系の格好をした10代の子たちなど、幅広いファンが続々と集まり、あちこちでモッシュが始まる。
「Peaceful Day」から始まるセットリストは、名曲ばかりで、ペニーワイズのクラシック大会といった感じだ。「オールドスクールのヤツらはどれだけいるんだ?」というMCで歓声が上がり、お馴染みのカバー曲のパートでは、昨年解散した親友のバンド、NOFXの曲を3曲メドレーで披露して、「俺たちの方が上手いし、ルックスもいい」とジョークも忘れていない。終盤の「Society」では会場を二つに分けて盛り上げ、ベン・E・キングのカバー「Stand by Me」に続いて、亡くなった元メンバーに捧げる「Bro Hymn」の大シンガロングで締めるところは、超定番ながらも、盛り上がらないわけにはいかない流れとなり、南カリフォルニア・パンクの底力を改めて見せつけるライブとなった。

©PUNKSPRING All Rights Reserved.

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■COMMENT
フレッチャー・ドラッギー(Gt)

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ペニーワイズは面白いことをやる必要性があって生まれたバンドなんだよ。パンク・ロックは死んでたから。俺たちは新しい波を作って、エピタフとレコード契約をして、すべてがどんどん変わっていったんだ。ある意味、バッド・レリジョンのアルバム『Suffer』がすべてを変えたと思う。NOFX、ランシド、オフスプリング、Instedも出てきて、良い時代になったんだ。

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