ジョージ・ルーカスは、先週米ロサンゼルスで開催された2025年TCMクラシック・フィルム・フェスティバルでの『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』公開45周年記念上映にて、ヨーダの「非常に独特な話し方」の由来について解説した。

【画像】『スター・ウォーズ』キャラクターランキング ベスト50|2018年度改訂版

ルーカスは、ヨーダ特有の語り口について質問された。
それは、通常の文法構造を無視し、語順を逆さまにしたような言い回しで深遠な洞察や格言を語るスタイルだった。たとえば、「われわれは光り輝く存在だ(Luminous beings are we)」「怒り、恐れ、攻撃性──それらはダークサイドである(Anger, fear, aggression — the Dark Side are they)」「戦争は偉大さをもたらさぬ(Wars not make one great)」などが挙げられる。

これらすべては意図的な演出だったとルーカスは明かした。観客に注意深く耳を傾けさせるためだったのだ。「もし普通の英語で話していたら、人々はあまり耳を傾けない」とルーカスは語る。「でも、アクセントがあったり、理解するのが少し難しいと、人は彼が何を言っているのかに集中するんだ」

さらにルーカスは続けた。「ヨーダはこの映画における”哲学者”だったから、あらゆる重要なことを語っていた。とりわけ12歳の子どもたちにちゃんと聞いてもらうために、どうにか工夫する必要があったんだ」

ヨーダが初めて『スター・ウォーズ』シリーズに登場したのは『帝国の逆襲』であり、ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)がフォースの道を学ぶためにジェダイ・マスターを探し求めた場面だった。ヨーダの声と操演を担当したのは、伝説的なパペット操演師・俳優であるフランク・オズ。彼は続編『ジェダイの帰還』でもヨーダを演じ、その後の『スター・ウォーズ』の前日譚や続編シリーズでもヨーダの声を担当した。

フランク・オズは2021年のローリングストーン誌のインタビューで、ヨーダを演じた経験とキャラクター作りに関わった多くのクリエイターたちについてこう語っている。「基本的に、ジョージ(・ルーカス)とラリー(・カスダン)が脚本を書いた。
そして(デザイナー/メイクアップアーティストの)スチュアート・フリーボーンがヨーダを作った」とオズは振り返る。「ジム(・ヘンソン)もある程度手助けしてくれたし、他にもいろんな人たちが関わった。でも最終的には、僕がヨーダを”生きた存在”としてまとめ上げたんだ。もちろん、彼らなしではできなかった。ヨーダを演じたのは僕だけだ。それを誇りに思っているよ」

from Rolling Stone US
編集部おすすめ