人気ポッドキャスト番組『Call Her Daddy』のホストであるアレックス・クーパーが、米ボストン大学の元サッカーコーチをセクシャルハラスメントで告発した件について、ボストン大学が初めて声明を発表した。

同大学は、ローリングストーン誌に送付した声明の中で、クーパーの告発そのものには直接言及せず、「ボストン大学はセクシャルハラスメントに対してゼロ・トレランスの方針を採っています。
私たちは、学生のウェルビーイングのために充実したリソース、支援体制、専門スタッフを備えており、平等機会オフィスを通じて詳細な報告プロセスも整備しています」と述べた。

さらに「コミュニティのメンバーには、懸念があれば報告するよう促しており、今後もすべての人にとって安全で安心できるキャンパス環境の維持に努めていきます」と続けた。

クーパーは今回、自身の新たなドキュメンタリー作品『Call Her Alex』の中で初めてフェルドマンについて公に語り、コーチからの発言や身体的接触によって「深く不快な思いをさせられた」と告白した。クーパーによれば、大学2年生の頃からフェルドマンがチームメイト以上に彼女に執着し始め、フィールド上での励ましも、実際には「誰と付き合っているのか知りたがったり、身体についてコメントしたり、常に二人きりになろうとする」といった行為にすり替わっていったという。

当時、クーパーはボストン大学から全額のアスリート奨学金を受けており、このハラスメントにどう対処すべきか悩んでいた。「この人のルールに従わなければ、私は奨学金を失うことになった」と彼女は語り、「抵抗しようとするたびに、彼女は『代償があるかもしれないわよ』と言って脅してきた」と続けた。

最終的にクーパーは、フェルドマンとのやり取りを文書にまとめて大学側に提出。しかし大学はフェルドマンを解雇することはなく、クーパーがサッカーチームに所属しなくても奨学金は継続すると告げたという。

「調査もなし。わずか5分で、私が経験してきたすべてを完全に却下された」とクーパーは振り返る。彼女は最終学年ではサッカーチームに所属しなかった。

フェルドマン本人は、クーパーの告発について今のところ声明を出していない。
彼女は2022年にボストン大学を退職している。

from Rolling Stone US
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