現在はヨーロッパ・ツアー中のグリーン・デイ(Green Day)。今週末7月4日より再結成ツアーが始まるオアシス(Oasis)。
両バンドが思わぬ形で交差した──。

【動画】「マジかよ!」ビリー・ジョーが慌てて止める実際の映像

この30年のあいだにギターを手にしたことがある人なら、グリーン・デイの「Good Riddance(Time of Your Life)」を一度は弾こうとしたことがあるだろう。これは、いわゆる”オルタナ・ネイション”のクラシックであり、ギター入門の定番曲でもある。だからこそ、グリーン・デイのフロントマン、ビリー・ジョー・アームストロングがこの曲の演奏中にファンをステージに招いて共演するという演出を取り入れるようになったのも、まったく不思議ではない。

今年2月、Kアリーナ横浜での来日公演でも「Good Riddance」観客によるギター弾き語りが実現

今回その演出が行われたのは、6月30日のルクセンブルク公演だった──少なくとも、そのはずだった。

この”またとない名誉”を授けられた若者は、滅多にないこのチャンスを使って、非常に大胆で──認めざるを得ないが──見事なジョークをやってのけた。「Good Riddance」を演奏する代わりに、彼はもうひとつの”オルタナ・ネイション”のクラシックかつギター入門の定番曲、オアシスの「Wonderwall」を弾き始めたのだ。

ある映像によれば、この若いギタリストは「Wonderwall」に似たコード進行で演奏を始め、アームストロングもその上で1番の途中まで歌ってしまったようだ。しかし、それが「Good Riddance」ではないと気づいたアームストロングは、彼がキーを間違えているのかと思い、簡単な指示を出したうえで、笑いながら「君、これ弾けるって言ったよね!?」とツッコミを入れた。

その瞬間、ギタリストは誰が聴いても分かる「Wonderwall」のイントロを堂々と弾き始めた。そしてリードのコード進行をひと通り演奏し終えるころ、ついにアームストロングが事態を把握した。「おい、マジかよ!(Oh, f*ck!)」フロントマンはそう叫ぶや否や、すぐさま自分のギターを取り戻し、ゲストの青年はあっという間にステージから降ろされることとなった。
「ナイストライ、ナイストライ」そう言ってアームストロングは笑いながら、自ら「Good Riddance」を演奏し始めた。

オアシスのリアム・ギャラガーは、Xに投稿されたこの動画にリプライする形で「今夜のベストソング(Best song of the night)」と投稿している。

※実際の映像はこちら

グリーン・デイのこの夏のヨーロッパ・ツアーは、いくつかの小さなトラブルに見舞われてきた。つい先週、ドイツのハリケーン・フェスティバルでの公演中にも、ビリー・ジョー・アームストロングが観客の一人に向かってセットを一時中断して怒鳴る一幕があった。その観客はどうやら水鉄砲でアームストロングを狙っていたようだ。バンドは今後もヨーロッパで数本の公演を予定しており、9月までに北米および南米での追加公演も控えている。

【関連記事】
オアシス「Wonderwall」──「ロックの時代」最後のスタンダード曲を振り返る
ビリー・ジョーが選出、グリーン・デイを象徴する15曲

From Rolling Stone US.

Best song of the night— Liam Gallagher (@liamgallagher) July 1, 2025

>>>記事の本文に戻る

【関連記事】
オアシス「Wonderwall」──「ロックの時代」最後のスタンダード曲を振り返る
ビリー・ジョーが選出、グリーン・デイを象徴する15曲
オアシスの名曲TOP40
「パンク」史上最高のアルバム40選
オアシスはなぜ現象化した? 90年代ロックシーンの時代背景とギャラガー兄弟の特異性を検証
編集部おすすめ