横浜を拠点に世界中で活躍してきたレゲエ・チャンピオン・サウンド、MIGHTY CROWNがプロデュースする日本最大級の規模を誇るテーマクルーズ「FAR EAST REGGAE CRUISE(ファー・イースト・レゲエ・クルーズ)」が、2025年9月11日から16日にかけて、東京発着で開催される。

全長315.83m、高さ75.5mのメガクルーズ船「MSCベリッシマ」を舞台に、国内外から集結したトップアーティストやサウンド、DJ、総勢50組以上による最高の音楽体験が提供されるツアーパッケージとなる本クルーズ。
昼間はリラックスした雰囲気の中でMSCベリッシマのホスピタリティやレストラン、アクティビティを存分に楽しみ、夜はメインデッキが野外コンサート会場に、80メートルのLED天蓋が広がるモールが大型クラブに変身。毎日変わるエンターテイメントもすべて旅行代金に含まれるオールインクルーシブの音楽旅行となっている。(※一部有料施設・サービス有)

日本では前代未聞の規模での挑戦として2023年に初開催され、日本外航客船協会(JOPA)が主催するクルーズ・オブ・ザ・イヤー2023 にて「グランプリ・国土交通大臣賞」を受賞。国内において新しいエンターテイメントの形として評価された。今回が2回目の出航となり、ラストクルーズとなる。絶対に見逃すことのできないテーマクルーズについて、プロデューサーであるMIGHTY CROWN のMASTA SIMONに「Far East Reggae Cruise」の魅力、実際にどのようなことが行われているのかなど、存分に話を訊いた。

―2023年に初開催した「Far East Reggae Cruise」、実際にやってみていかがでしたか?

あの規模のミュージッククルーズ自体、日本で前例のないものだったんです。本当に実現できるのか?という部分で、試行錯誤しながらのチャレンジでした。実際にやってみて、自分たちがこれまでやってきたどんなものよりも、はるかにレベルを超えてきたんです。

―同時に、2023年はMIGHTY CROWNにとってファイナル・シーズンであり、伝説の「横浜レゲエ祭」も横浜の野外で12年ぶりに開催されました。

「横浜レゲエ祭」の3週間後にこのクルーズをやったんです。番外編というわけじゃないけど、その流れで参加した人たちも多くて。
俺の後輩や仲間たちも、「Mighty Crownはしばらく見られないし、じゃあ行ってみようか」って軽いノリで参加していたんですけど、みんな、本当にぶっ飛ばされていましたね(笑)。

―国土交通省から「国土交通大臣賞」も受けたそうで。

クルーズ業界的にも新しい風だったみたいで。30、40代がメイン層で、12歳以下は無料だったので、5~600人の子どもが乗っていたんですよ。家族連れにも優しいし、1人で来た人でも、外に出れば誰かしらいるというか、知らない人ともすぐに友達になれる空気感があって。普通のフェスじゃ絶対にありえないし、ニューヨークでもロンドンでも、ジャマイカでも、なかなかあの感じはない。奇跡っていうようなものになりましたね。

MIGHTY CROWN・MASTA SIMONが語る、「最後」のレゲエ・クルーズの楽しみ方


MIGHTY CROWN・MASTA SIMONが語る、「最後」のレゲエ・クルーズの楽しみ方


―クルーズと言うと、富裕層とか、シニア向けっていうイメージが強いなと思います。

日本だと「クルーズ=お金持ちの引退後の娯楽」みたいなイメージが根強いですよね。でも海外では全然違って、20代でも普通に行くし、30代、40代でも当たり前に参加している。しかも、音楽に特化した”テーマクルーズ”として、ディズニークルーズとか、ロッククルーズ、ヒップホップクルーズ、もちろんレゲエクルーズもあって。年齢層もすごく幅広いんですよ。
俺らはいろんな現場で現地のサウンドシステムやカルチャーに触れて、「えっ、こんな世界があるの!?」って衝撃を受けて。もちろん、引退してからゆっくり楽しむのもアリだけど、まだまだ元気な今こそ、体験してもらいたいって思ったんですよね。

本当に職種も業種もバラバラな人たちが集まるんですよ。IT系の人がいたり、バーテンダー、サーファー、職人、カメラマン、本当にいろんなジャンルの人たちが乗ってくれている。そういう多様性があるのも魅力のひとつで、クルーズならではの良さって、「縁が生まれる」ことなんですよね。普段だったら絶対に接点がないような人たちと自然と仲良くなったり、繋がれたりする。例えば、有名な芸能人やアーティストが、食事の席で隣に座っていたりして、すごく距離が近いんです。そういうのって、なかなか他では経験できないですよね。

MIGHTY CROWN・MASTA SIMONが語る、「最後」のレゲエ・クルーズの楽しみ方


―ちょっとミーハーっぽい見方かもしれないですけど、Mighty Crownもそうですけど、いろんな業種の方と、5泊6日ずっと船の中に一緒にいるってことは、場合によっては友達になっちゃったりってことも、全然あり得るってことですよね?

それは、実際に参加した人たちからたくさん言われましたね。たとえば、俺の知り合いが家族で乗っていたんだけど、クルーズ中に別の家族と仲良くなって。その相手が北海道の人だったらしくて、クルーズ後にカニとかいろんな海産物を送ってきてくれたらしいんですよ(笑)。そんなふうにあちこちで新しい関係が生まれているんです。
クルーズが終わった後も、うちらは「クルーザー」って呼んでいるんですけど、レゲエクルーザーたちが自発的に集まって盛り上がっていたりして。新しいコミュニティができているんですよ。

―やっぱり、コミュニティができるんですね。

特に、前回は子どもが500人くらい乗っていたから、子ども同士も勝手に仲良くなっちゃう。船内を走り回って、フットサルとかして盛り上がったりしていて。俺が撮影チームと一緒にその場に行ったときも、わー!って集まってきて、「どこから来たの?」って聞くと、本当にみんなバラバラの地域から来ていて。そういう出会いって、人生の中ですごく大事なものだなって思うんですよね。

―クルーズ代が実際どれくらいかかるのか気にしている人も多いと思うんですよね。実際のところ、料金ってどのくらいからどのくらいなんですか?

価格はラグジュアリーとカジュアルの間くらいに設定しています。だから、20~30万円くらいで行けちゃうんです。5泊6日で、食事は全部込み。お酒は別だけど、イベントも、ジムも、プールも、ジャグジーも、ぜんぶオールインクルーシブ。
30万円台でその内容なら、例えば10代や20代でも、1年お金を貯めれば十分手が届く範囲。俺らもなるべく値段を下げたんですよ。もちろんもっと安いクルーズもあるし、逆にもっと高級なものもある。でも、うちらの場合は船の中に「特設ステージ」を作っちゃっているんです。それって日本では前代未聞で、誰もやったことがない。しかも、ステージだけじゃなくて、スタッフも連れて行って、スピーカーを3~4か所に設置して。そういうのを全部自分たちでやっています。

MIGHTY CROWN・MASTA SIMONが語る、「最後」のレゲエ・クルーズの楽しみ方


一番安い部屋で、1人あたり19万8000円。そこに港湾税とか、税金が数万円かかるくらい。個人的に一番おすすめなのはバルコニー付きの部屋で、これは1人あたり33万8000円プラス税って感じです。さらに上のランクにはスイートルームもあって、ヨットクラブっていう特別なカテゴリーもあるんですけど、そこはもうほとんど売り切れていて、残りは片手で数えられるくらいしか空いてないです。

基本的にキャビンの料金設定は「1室大人2名」で計算されていて、3人目が子どもなら12歳以下は無料、13歳~18歳までは4分の1の料金でOKです。
どんな旅行と比べても、すごくコストパフォーマンスがいいと思うんですよね。たとえばハワイ旅行に行ったとして、飛行機代やホテル代が割引になるなんてこと普通はないじゃないですか。そういう意味では、かなりお得にしているつもりです。家族連れにも、もちろん1人で行きたいって人にも対応しています。1人参加の場合は、2人分の料金まではいかないけど、だいたい1.85倍くらい。実際1人で参加している人も多いんですよ。自分のペースで行動したいし、外に出れば誰かしら知り合いがいるから、寝るときだけは自分の空間でっていう人もいる。逆に、仲間と一緒がいいって人もいるし、男同士、女同士で来る人たちもいます。Facebookで”クルーズメイト募集”っていうグループもあって、そこで参加者同士がDMを送ったり、プロフィール見たりして、相手を見つけて一緒に申し込む、みたいなこともあったり。

―新しく参加する方も多いんですね。

昨日も、クルーズ専門のPRメディアの方と事務所で打ち合わせしていたんですけど、初対面だったその方が、「日本はクルーズ文化があまりに遅れていて、もったいない」「人生を損しているくらいだ」って言っていたんですよ。俺らみたいな存在が出てきたことを、クルーズ業界側から「本当にありがとう」って言ってもらえていて。
30代、40代、50代っていう、これまでなかなか動かなかった層が、今回のクルーズで「初めて知った」「興味持った」ってなってくれている。それがすごく意味のあることだって言ってくれていました。

―オールインクルーシブということで、食事は基本食べ放題だし、施設も使いたい放題。で、その内容でこの料金って、やっぱり相当安いと思うんですよ。

かなり安いと思いますね。人生、仕事しているぶん楽しむべきだと思うんですよね。それが自分のポリシーというか、マナーというか。

MIGHTY CROWN・MASTA SIMONが語る、「最後」のレゲエ・クルーズの楽しみ方


―「お酒代は別」って記載されていますけど、実際どんな感じなんですか?

飲み放題のパッケージがいくつかあって、ランクによって内容が変わるんです。イージーパッケージだとソフトドリンク中心で、ちょっとだけビールが飲めたり、これとこれはOKみたいな感じ。でも、みんな「最初から一番高いやつにしとけばよかった!」って言います(笑)。割って考えると1日1~2万円くらいですべてのお酒が飲めて、好きなタイミングで、好きなものが飲めるわけで。うちらのクルーズの特徴のひとつが「夜中もパーティーがある」ってことなんです。深夜まで盛り上がっているので、お酒の消費量がハンパない(笑)。実際、2023年はクルーズ会社の中でも、うちのクルーズが”お酒の売り上げナンバーワン”だったらしいです。そういう意味でも、お酒好きには飲み放題パッケージはおすすめですね。

―その情報、かなり貴重ですよね!

もうひとつ、ビジネスマンとか仕事も並行してやりたい人からよく聞かれるのが「Wi-Fiがあるのか?」ってことで。Wi-Fiは普通に買えます。衛星回線を使っていると思うんですけど、スピードが速いプランと普通のプランと2種類あって。俺もWi-Fiを買って使っていたけど、普通にブラウジングしたりSNS見たりする分には問題なかったです。

―本当になんでも揃っているんですね。

クルーズの醍醐味って、「自由」なんですよ。自分のペースで全部動ける。朝起きる時間も自分で決められるし、前日朝までパーティーしていたら昼過ぎに起きてもいい。起きてそのままレストランに行ってご飯を食べて、イベントやライブを観に行くのもいいし、「今日はちょっとゆっくりしたいな」と思ったら部屋に戻って休めばいい。雨が降ってずぶ濡れになっても、キャビンに戻って着替えればいい。本当にストレスフリーなんですよね。

そして、これは海外旅行でもあるんですよ。今回のクルーズでは、韓国の済州島と鹿児島に寄港するんだけど、何がいいって、荷物をいちいち持ち歩かなくていい。最初に船にチェックインしちゃえば、あとは財布とスマホだけ持って気軽に上陸して観光したり、買い物したり、済州島でサムギョプサル食べたり、自由な過ごし方ができる。6時間くらいの自由時間があるので、ガッツリ観光してもいいし、「自分のスタイルで動ける自由さ」って、他の旅やフェスと比べても、圧倒的にクルーズならではの魅力だと思います。

―そこにさらに音楽もあるなんで贅沢ですよね。

音楽好きにとっての一番のポイントは、「音量の規制がない」ってこと。船の上なので、苦情とか一切気にしなくていい。メインステージがあるのは、なんと19階。船自体が19階建てで、その19階に一番大きなプールがあって、その中央にステージを組んでいます。

MIGHTY CROWN・MASTA SIMONが語る、「最後」のレゲエ・クルーズの楽しみ方


ライブはだいたい夕方6時か7時くらいにスタートして、11時とか12時前後に終わる感じ。去年は途中で土砂降りになって、司会のSAMI-Tがマイクで「雨がやむまで解散~」ってアナウンスして。みんなその間にご飯を食べたり、お酒を飲んだり、部屋に戻って着替えたりして、また「再開しまーす」ってアナウンスがあったら自然と集まってくる。そんなラフさも、クルーズならではですよね。

そして、今回のミュージッククルーズで特に意識しているのは、音楽の質。海外から呼ぶアーティストも、今まさに第一線で活躍している人たち。MORGAN HERITAGE、BUSY SIGNAL、ROMAIN VIRGOと、グラミー受賞歴のあるアーティストたちをバンドごと呼んでいるんです。ダンサー兼アーティストのDING DONGも参加します。彼はいま、レゲエの振付やダンスシーンを引っ張っているトレンドセッター的存在で、パフォーマンスもすごい。もちろん何十年も前から活躍していた大御所も呼んでいて。どこでもメインを張れるようなアーティストたちを日本に呼んじゃおうって。それって、正直、円安とか関係ない。そんなこと言っている場合じゃないっていうか(笑)。

MIGHTY CROWN・MASTA SIMONが語る、「最後」のレゲエ・クルーズの楽しみ方


―実際、円安だから大変ですよね。

そんなことを気にしていたら何もできないんですよ。俺はもう、気持ちで動くタイプなんで。「これ、やっちゃおう!」って。あと、今回はサウンドシステム、いわゆるDJやセレクターたちも幅広くラインナップしていて。ハードコアなレゲエ好きな人もいれば、もっとライトに楽しみたい人もどっちも楽しめるように、いろんなタイプのサウンドを呼んでいるんですよ。たとえば、RORY STONE LOVEとか、KILLAMANJAROっていうレジェンド級、V ROCKET, BODYGUARD みたいに何十年も続けていて、俺たちも影響を受けてきた人たちがいたり。NYからはBOBBY KONDORS率いるMASSIVE B、さらに今回すごいのは、DJ PUFFY。Red Bullのフリースタイル世界チャンピオンで、まだ20代か、最近30歳になったくらいかな。オールジャンルを自在に操れて、もう現役バリバリって感じ。そういう最先端のDJから大御所まで、全部揃っています。

そこに加えて日本からはHOME GROWNがいて、さらにCHOZEN LEE and THE BANG ATTACK、Pushim、DOZAN11 aka 三木道三、キヨサクfrom Mongol 800も今回出演します。出演者数だけで言ったら、たぶん50~60人は余裕で超えている。でも、ただの出演者じゃない。とにかく個性のある人たちが集まっているんです。実は、クレジットに名前が出てないシークレットゲストも結構いて。プライベートで参加する予定の人たち。今のところ発表はしてないけど、ラッパーも何人か来るって話があって。

―それは楽しみですね。

若い世代だったら300%知っているような人たちだし、上の世代の人たちも「最近のはよく知らないな」って言いつつも、「ああ、その人は知ってる!」ってなるレベルの人。そういう人たちもけっこう反応してくれていて。まだ発表してないからわからないけど、何が起こるかわからない。そこがまたクルーズの面白いところ。たとえば、前回は突然カラオケ大会が始まったりとかして。それもめちゃくちゃ豪華。Zeebraがいたり、MONGOL800のキヨサクが歌ったり、CHOZEN LEE and THE BANG ATTACKのメンバーもいたり、さらには前の横浜DeNAベイスターズ監督のラミちゃん(アレックス・ラミレス)まで登場したりして。カラオケっていうより、もうほとんどライブに近いテンションで、昭和歌謡を歌ったりする。そういうなんでもアリな空間が最高に面白いんですよ。

―日本ではこういう規模のものを一堂に見られる機会って、まずないですよね。

今までもなかったし、この先もないと思う。歴史的に見ても、これだけの人数とクオリティでアーティストを呼んだ例ってほとんどない。今後も、俺たちがやらない限り、誰もやらないんじゃないかな? というのも、やっぱりリスクがすごく大きいし、当然コストもかかる。だから相当な気合いとパッションがないとできないんですよ。実際はパッションだけでも無理で、ある程度の資金面の準備も必要なんですけどね。

なので、「また来年もあるでしょ?」って声もあるんですけど、僕の中では「来年はない」と思っています。自分自身の健康状態だってわからないし、「思いついたときにやる」っていうのが、俺たちのスタンスで。「でも」「あれだから……」っていうセリフが自分たちの中では一番嫌なんです。言い訳の”BUT”がすごく嫌いで。もちろん建設的な意見交換の中での「でも」は全然いいんだけど、言い訳に使う「でも」は自分たちの中ではナシなんです。どうせ後悔するなら、やったことに対して後悔したい。その気持ちはずっとあって。だから今回のクルーズは、よく仲間内で言っているんですけど、「後悔させない航海」なんですよ。この船の旅は、本当にそういうものにしたいと思っています。

MIGHTY CROWN・MASTA SIMONが語る、「最後」のレゲエ・クルーズの楽しみ方


―日本のDJ陣もかなり豪華な顔ぶれで、今回は本当に贅沢な布陣ですよね。ヒップホップやR&B、ブラックミュージックが好きな人でも楽しめる内容になっています。

今回はMUROくんとか、SARASA、DJ KEKKE――彼はいま本当にいろんなところでプレイしていて、注目されているんですよ。それから、OZROSAURUSのDJ SN-Zや、横浜で幅広く活躍しているDJ KENTAとか。そういうDJ陣がしっかり揃っていて。アーティストのライブはメインステージで行われるんですけど、夜になると船内のエリアがクラブに変わるんです。船の中には100メートルぐらいあるショッピングモールがあるんですけど、その天井に80メートルぐらいのLEDが設置されていて、そこが夜にはクラブ化する。さらにスカイラウンジっていうラウンジエリアもあって、そこは300~400人くらい入れる規模で、子どもは入場NG、完全に大人だけの空間になります。

で、今回はもう1ヶ所新たに増やそうと思っていて、船の最後尾にあるプールエリアを「プールパーティー」会場として使おうと計画中です。しかも今回は、ジャンルや年代でテーマ分けしているんですよ。たとえば、90年代のオールドスクールダンスホールレゲエ、2000年代の黄金期のダンスホール、あとはまだ調整中ですけど、「ソウルナイト」とか「和モノナイト」みたいな、日本の昭和歌謡や平成ポップスをかける夜もあるかも。とにかく、毎晩色を変えていく予定です。

―このクルーズって2つの側面があるなと思っていて。ミュージックの楽しさと、旅としてのクルーズそのものの楽しさ、両方を味わえるんですよね。5泊6日あって、究極に自由に過ごせるっていうのがすごいんだけど、正直、全部回りきれないくらい豪華ですね(笑)。

自分たち主催側も、前回はカジノに行けなかったですからね(笑)。そもそもカジノって、日本の領海を出たところじゃないと開けないんですよ。本当にちゃんとしたディーラーがいて、ルールも整った”本物のカジノ”が体験できる。近辺だと、マカオかラスベガス、あとは韓国に行かないと体験できない。でもこのクルーズなら、船の上でそれができるんです。

あとは、バーだけでも20ヶ所以上あります。前回はボウリングもやりたかったけど、結局行けなかったなあ。DJ PUFFYなんかはF1シミュレーターにドハマりして、1日で何百ドルも使っていましたよ(笑)。実はアスリートの人たちも結構乗っていたんですよ。俺の知り合いのオリンピック選手とかもいて、朝9時とか10時くらいから、ジムでトレーニングしてて。ちゃんとした設備が整っているから、オリンピアンたちが普通に朝から動いている。

あと、チャーターしている船「MSCベリッシマ」がまたスゴいんです。車で例えるなら新車。この船は2019年に完成して、そのすぐあとにコロナ禍に入ったから、3年間くらい運航してなかったから、ほぼ新車状態のままなんですよ。設備もピカピカ。サイズ感もすごくて、今のところ、日本に寄港したクルーズ船の中で一番大きいんです。船は19階建てで、横浜のランドマークタワーより15メートル高い。東京タワーが333メートルだから、それとランドマークの中間くらいのサイズ感。まさに”動くホテル”とか、”動くリゾート”。でも、部屋数は2000室もある。まさに「ミュージックシティがそのまま動いている」ような感覚――言うならば”サウンドシティ”そのものですね。

―5泊って最初は「ちょっと長いかな?」って思ったけど、今の話聞いていると、あっという間に過ぎてしまいそうですね。

日本人って、どうしても「休み長く取れない」とか「5泊6日はちょっと…」って考えがちなんだけど、今回ちょうどシルバーウィークにかぶっているんですよ。だから、実際に有給で休むとしても、必要なのは2日半くらい。人生に残る体験ができるなら、全然長すぎることなんてないと思う。最初は「5泊は長いんじゃない?」って言っていた人たちも、3日目あたりからそわそわし出して、「あと2泊しかない…」って(笑)。4日目くらいにはもう「やばい、時間足りない!」って。思いっきり楽しもうって、みんな本気になっていました。

MIGHTY CROWN・MASTA SIMONが語る、「最後」のレゲエ・クルーズの楽しみ方


―音楽プログラムだけでも十分楽しめるのに、そこにクルーズの豪華さが加わる。しかもオールインクルーシブですからね。贅沢すぎます。

やるからには振り切ってやろうっていうのが、自分のスタイルなんですよ。でかいことやるときは、とことん楽しもうって。そういう意味では、これは他に絶対ないし、他のクルーズでもこの体験はまず無理だと思います。特に日本ではあの規模で、プールがいくつもあって、ウォータースライダーまで付いているクルーズ船なんて、ほぼ存在しないですからね。そういう意味でも、本当にトップ・オブ・ザ・トップ。いろんな面で最高峰の体験ができる。5泊6日で、人生にずっと残るような、語り継がれるイベントって、なかなかないですよ。

―間違いないですね。

俺がよく言っているのは、「モノ」よりも「経験」にお金を使ってほしいってことなんですよ。もちろん、いい洋服を買うのは俺も大好きだし、それはそれで楽しいんだけど、やっぱりモノをちょっと抑えてでも、できれば経験にお金をかけてほしい。経験って一生残るし、自分の人生にとって本当の財産になる。たとえこのクルーズにタイミングが合わなくて参加できなかったとしても、別の場所でいいから、とにかく「経験」に投資してほしい。日本全体としても、そう意識が変わっていくと、もっと明るい未来になると思っている。壁にぶつかったとき、「あのときの経験があるから乗り越えられる」って、絶対あるんですよ。人によっては「それ、無理してやることじゃない」っていうかもしれないけど、でもその無理した経験こそが、後々すごく大きな力になる。

だから俺は、「無理してでも、経験にお金を使った方がいい」と思っている。クルーズに来てもらえたらもちろん嬉しいけど、もし無理なら、たとえばニューヨークでもロンドンでもLAでも、自分が目指している場所、自分の憧れがある場所に、思い切って行っちゃえばいい。そこで何かを見て学ぶっていうことが、何より価値のあることだと思います。最終的にはそれが”人生の財産”になる。自分は本当にそう思っています。

<クルーズ概要>

Mighty Crown Entertainment Presents
Far East Reggae Cruise -Bring Back Love-
日程:2025年9月11日(木)~9月16日(火) 
※13日(土) ~15日(月)シルバーウィーク
出発地:東京発 / 東京着
寄港地:済州島(韓国)、鹿児島
旅行代金:198,000円~800,000円 (大人おひとり様・2名1室利用の場合)

出演者:
SPECIAL GUESTS FROM JAMAICA
Morgan Heritage with Band・Busy Signal with Band・Romain Virgo with Band・Ding Dong

ARTIST: Pushim・CHOZEN LEE and THE BANG ATTACK・DOZAN11 aka 三木道三・Spinna B-ILL・JUMBO MAATCH,TAKAFIN,BOXER KID from MIGHTY JAM ROCK・PAPA B・PAPA U-Gee・Rudebwoy Face・J-REXXX・RUEED・ARARE・775・ARIWA・Jr.SANTA・Zeebra・キヨサク(MONGOL800/UKULELE GYPSY)・Fried Jamming Fish、Anarchy・Kene・G.B.C Camp

BAND:HOME GROWN
VIBES DANCERS:I-VAN・Cornbread aka Jaken

SOUNDs&DJs:RORY STONELOVE from JAMAICA・KILLAMANJARO from JAMAICA・BODYGUARD from JAMAICA・V ROCKET INTL From UK・MASSIVE B from NEW YORK・DJ PUFFY from BARBADOS・JAH WORKS・FUJIYAMA SOUND・Bad Gyal Marie・YARZ・REALIZE INTERNATIONAL・UNITY SOUND・BLACK GOLD SOUND・CAPTAIN-C 20XX・HUMAN CREST・KING LIFE STAR・KING JAM・ASIAN STAR・ICHI-LOW・Scorcher HI FI・MURO・SARASA・DJ MAGARA・DJ SN-Z・DJ KEKKE・DJ KENTA
and more…

主催 / イベント企画・制作:MIGHTY CROWN ENTERTAINMENT
旅行企画・実施:株式会社クルーズプラネット
船会社:株式会社 MSC クルーズジャパン

オフィシャルサイト https://www.fareastreggaecruise.com/
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