【ライブ写真ギャラリー】PompadollSワンマンライブ
定刻を過ぎ、メンバーが登場すると、大歓声と拍手がそれを出迎える。そして、但馬馨(Dr)を中心に5人は輪になり、すっと呼吸を合わせ、そこから1曲目「海底孤城」の物語を鳴らし始めた。これは明るい曲というわけではない。五十嵐五十のボーカルも非常にクール。しかし、彼女は楽しそうな表情を隠そうともしない。今や切り込み隊長的な存在感を放つようになったサイカワタル(Ba)も弾けるような笑顔をフロアに向けている。

Photo by 和花奈 @waka_mera08

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もう、この時点でPompadollSというバンドの魅力が十分に発揮されていた。彼らは音楽的には非常に器用だし、技術力の高いプレイヤー揃い。だけど、人間的には器用になりきれないし、各メンバーのキャラクターがそのままパフォーマンスに出ている。そんな生々しさ、人間臭さ、潔さが自分は好きなのだ。これは初めて彼らのライブを観たときから変わっていない。ペース配分もクソもない。最初から全力だ。
個人的に、演奏面で最も好きなのは「怪物」。

Photo by 和花奈 @waka_mera08
そして、最新作『Fantasism』を聴いた多くのファンが気づいているように、五十嵐の表現力は前作『P.S.』よりも上がっている。それはライブにおいても同様で、「ロールシャッハの数奇な夢」では、オープニングのフレーズを歌い終えたかと思ったら、不意にニヤリ。そのあとは、従来のパワフルさに妖艶さを共存させた歌で魅了するのだった。

Photo by 和花奈 @waka_mera08
繰り返しになるが、この日はワンマンライブ。時間にも余裕があり、もっと抑えめのペースでじっくり聴かせる構成でもよかったと思う。しかし、彼らのクセなのかどうかはわからないが、5人は勢い重視でテンポよく曲をつなげていくことを選んだ。「窮鼠、猫を噛む」の前も、MCを挟むことなくボーカル五十嵐がステージを後にし、ピアノソロからドラム、ベース、ギターと順々にバンドインするというライブアレンジを披露した。これも演奏の勢いを途切れさせないためだろう。
この日最初のロングMCでは、自身初のワンマンライブに「いつか帰るところ」というタイトルを付けた理由を五十嵐が話した。内容は以下のようなものだった。
今の世の中、確実なものがほとんどない。会社に勤めていても、いつ潰れるかわからない。
このMCはライブタイトルだけでなく、続く新曲「まえがき」の曲紹介にもなっていた。話すのが下手だと自嘲する彼女が、必死に言葉を紡ぎ、フロアは真剣に耳を傾けた。そんな観客の姿を受けてか、五十嵐は「まえがき」後のMCで、自分たちのファンについて誇らしげに語った。対バンをしたバンドから「ポンパズのお客さんは楽しそうにしてくれるから、こっちも楽しいんだよね」とよく言われるそうだ。
観客の熱量の高さは、「ラストスパート、一緒に遊んでくれ、下北沢!」という煽りとともに始まった新曲「赤ずきんはエンドロールの夢をみるか?」が象徴的だった。昔からの人気曲かのように皆が大声を上げ、大シンガロングを繰り広げたのである。本編最後は、すっかり恒例のソロ回しから「スポットライト・ジャンキー」。現在のポンパズの盛り上がりは、この曲から始まったと言っていい。メンバーがステージを降りると、当たり前のようにアンコールがかかり、「魔法のランプ」を演奏し、記念すべき一日を締めた。
PompadollSの”黒幕”としてバンドを支える青木廉太郎(Gt)は、アンコール前に「全然疲れてない」と本音なのか強がりなのかわからないことを言っていた。この日、筆者の位置からは彼の姿が全く見えなかったので、パフォーマンスについて詳細には語れないのだが、但馬のシュアなドラムプレイとともに、縁の下の力持ちとしてバンドを支えているように感じた。

Photo by 和花奈 @waka_mera08

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今後、5人はさらに曲を量産するだろう。いまはまだ、バンドとしては”下書き”の状態かもしれない。しかし、今後PompadollSの物語にはドラマチックな筋書きが生まれ、鮮やかに色がついていくことだろう。しかし、みんなきっと忘れない。希望に満ち溢れたこの日を。屈託なく笑いまくったこの日を。5人が描き始めたPompadollSという名の壮大な童話は、ここから始まるのだ。
ツタロックDIG LIVE Vol.18
※PompadollSはMASSIVE STAGEに出演

2025年8月6日(水)Spotify O-EAST
料金 4900円(全自由・入場整理番号付・ドリンク別・税込)
開催時間 開場/開演/終演:12:30/13:30/20:40 ※変更可能性あり
主催・企画 CEミュージッククリエイティブ株式会社
制作 株式会社シブヤテレビジョン
協力 Rolling Stone Japan
問い合わせ 03-5458-4681 (Spotify O-EAST)
公式HP https://cccmusiclab.com/tsutarockdig18
公式SNS X: https://twitter.com/tsutarocklive
Instagram: https://www.instagram.com/tsuta_rock_live_official/
一般発売専用URL:https://eplus.jp/tsutarock/
PompadollS 1st One Man Tour 『Courtesy Call』開催決定

チケット申込みURL
https://eplus.jp/sf/detail/4356480001-P0030001P0030002P0030003?P6=001&P1=0402&P59=1&block=true