そのサウンドに素早く反応したのは、意外にも中国のコアなリスナーたちであった。熱烈なリアクションを受けて結成から3年も経たないうちに中国ツアーを敢行、大盛況のうちに成功した。今回は久内(キュウナイ)と鈴木に初となるインタビューを敢行、バンドの結成から望外のビックイベントとなったツアーまで時系列と共に追いつつ、彼女たちのアブストラクトな魅力に迫った。
※中文版本在日文版本之後,連結如下。
You'll find Chinese version after Japanese one. Here's the link.

左から久内(Vo, Gt)、鈴木(Ba)
結成の経緯と音楽的ルーツ
─お二人で取材を受けるのは今回が初めてとのことで、まずは結成の経緯から伺いたいです。
久内:活動を始めたのは2022年の1月です。私と同じクラスにいた女の子と「バンドがしたいね」っていう話になって、その子が(鈴木)トモカちゃんを紹介してくれました。なので最初は3人組だったんですけど、ギターの子が抜けちゃって、今は二人で活動しています。
─「青い薔薇」という名前もその頃に付けたんですか?
久内:そうなんです。ジョージ朝倉さんの『バラが咲いた』という短編集を当時読んでいて、その中に青いバラの話が収録されていたんです。誰からも必要とされなくなったら消えてしまうっていう、儚いエピソードで。

久内
─その時はどういうバンドをやりたかったんですか?
久内:当時の3人の共通点として、みんなリーガルリリーが好きだったんですよ。……そうだよね?
鈴木:うん、合ってます(笑)。
久内:大阪にリーガルリリーが来た時は一緒に観に行きました。個人的に、高橋(ほのか)さんの伸びやかな歌い方に魅力を感じます。ボーカリストとして参考にするというより、脳に直接インプットされるような感覚でした。
鈴木:サウンドも優しいと思ったら急に激しくなったりして、そういうところが刺さりましたね。

鈴木
─リーガルリリーと同じ時期に聞いていたバンドはいますか?
鈴木:私はフガジとか、あとはホワイト・ストライプスとか、ギターロックを聞いてましたね。音楽サイトでとにかく探すというか。
久内:私はスリントが好きなんです。あとはビック・シーフも好きだし、(キング・)クリムゾンも、フガジも、あとラナ・デル・レイも好き。
─同年代としてビック・シーフやラナ・デル・レイはリアルタイムのアーティストとして分かるんですけど、その前の年代まで遡って聞いてるんですね。
久内:日本橋に住んでいた時、仕事からの帰り道にいくつかレコード屋があって、給料が入るたびにそこで買い物をしてたんです。それで店主さんにも色々聞いて、フガジとかを教えてもらいました。DOURAKU RECORDS(現在は浪速区元町に移転)とかに通って、ちょっとお買い得なものを手に取ったりして。
シューゲイザーとも括られる儚い感性
─作品の配信リリースに先立って発表された、青い薔薇としては最初のMVとなる「生き延びた天使」(EP『Wave Flower』収録)はモノクロ映画のコラージュで、全体としてはゴスっぽい雰囲気ですよね。
久内:あれは曲の雰囲気に合う映画をパブリックドメインから引っ張ってきたんです。バンドとして活動を始める時、とりあえず音源を作って、その次にYouTubeを出そうってなって。「生き延びた天使」は色彩のないイメージだったんで、それに合わせてモノクロのMVを作りました。
─そういった楽曲のイメージって鈴木さんやサポートメンバーとも共有するんですか?
鈴木:私は音源をもらった段階でイメージを想像したり、自分のプレイを合わせたりしますね。
久内:スタジオで合わせる時に「もっと春風っぽい感じで」とか「この曲は青色かな」とか、そういう風に作っていきます。
─最初のEP『Wave Flower』はどういうイメージで作ったんですか?
久内:あれは最初のギタリストが辞める段階で急いで作った作品なんです。今までやってきたことをまとめた、名刺みたいなEPというか。
─配信が始まったのは2023年9月ですね。
久内:とにかく当時は作品を出したくて。今となってはギターのアレンジとか歌い方とか、反省する点はあるものの、その時の気持ちを素直に歌にできているとは思います。
鈴木:うん、その時にできることはやりきったというか。
─CDを売っていたのは活動していた大阪のライブハウスですか?
久内:いや、実は大阪ではそこまでライブをすることがなくて。むしろ京都に行く機会が多かったです、今は無くなってしまったけどGROWLYとか。
鈴木:よくやってたよね。
─今も親交があるバンドっています?
鈴木:the loquiseaさんとかにはお世話になってて、ギタリストが抜けた後にサポートで入ってもらったりしました。シューゲイザーが好きな方たちなんですけど、ドラムがtricotから影響を受けていて、変拍子も入ってたり。
久内:もう解散しちゃったんですけどね。
─シューゲイザーってワードが出てきましたけど、青い薔薇もシューゲイザーとして括られる印象で。
久内:私たちもシューゲイザーをやろうとは思ってなくて、一部の曲でやりたい音像がシューゲイザーとして認識されているだけなのかなと。私としては、あくまでオルタナでありたいだけなんです。


─あえて自分たちのスタイルを説明するとしたら、どういう風に表現します?
久内:そうですね……オルタナで、オルタナだからニルヴァーナとか、そういうので……難しいな、良い案があれば欲しいです(笑)。
鈴木:あとはドリームポップとか?
久内:音楽のジャンルって難しいですよね。実際にライブを観た人からは「全然シューゲイザーじゃないね」って言われたこともあるし、J-POPらしいっていう感想をもらったこともあります。ただ「Japanese Shoegaze」っていう視点があるおかげで海外の方が聞いてくれたりもするので、その点では非常にありがたいんです。だから自分たちでは(ジャンルを)言い切らないようにしています。
中国ツアーでの思わぬ歓迎
─海外の反応という点では、『Wave Flower』のリリース後、2024年11月に中国でのツアーを開催していましたよね。
久内:「生き延びた天使」がバズったらしいんです。というのも、中国の音楽ファンの方が青い薔薇の特集番組を作ってくれて。bilibiliっていう中国のYouTubeみたいなサイトでそれが配信されていて、そこから沢山の人が知ってくれました。
─急に取り上げられたんですか?
久内:はい、いきなりXのDMが来て。中国ってSpotifyじゃなくて独自の音楽配信サービスがあるらしくて、そこで聞かれてるらしいんですけど、日本からだとわかりづらいじゃないですか。だから最初は実感が沸かなかったんです。それで中国に呼ばれていったらライブハウスが埋まってて、ビックリしました。
青い薔薇を特集した「タカス先生」のbilibili動画

中国ツアーのフライヤー
─SNSで見ましたけど、結構なキャパシティですよね。
久内:2回ほど開催したんですけど、1回目の会場がとにかく大きくて。未来電波基地と一緒に中国公演を開催したタイミングがあったんですけど、そのおかげで大きな会場でライブをすることができました。私たちの歌を口ずさんでくれたり、「生き延びた天使」のイントロを弾くだけで「フゥー!」みたいな(笑)。
鈴木:そうだったね(笑)。
久内:すごい素敵だったのが、「赤い惑星」を演奏している時に奥の二人組がとにかく踊り狂ってたんですよ。日本では見たことがない光景でした。
鈴木:わかりやすく楽しんでくれるのが伝わりました。日本だともうちょっと静かというか、本当に楽しんでくれているのか心配になる時もあるくらいなので。
中国ツアーより「赤い惑星」
─国内外問わず、アーティストの実感としては「日本のお客さんは静か」というのは共通の認識になってますよね。
久内:そもそも私たちもわかりやすく踊れる音楽を演奏しているわけじゃないんですよね。だからこそ中国のお客さんが踊っていた光景は新鮮でした。


中国ツアーの様子
色彩から始まる曲作り、根底にある悲しさ
─最新のEP『Aster』が発表されたのは、その中国ツアーの前後でしたね。これはどういった経緯で制作に至ったんですか?
久内:わざわざ中国に行くのに『Wave Flower』だけじゃ楽しんでもらえないと思い、間に合うように作ろうとして。当時のライブで演奏していた曲から選んで録音しました。
─『Aster』では全体を通して別れにまつわるテーマが歌われている印象です。
久内:確かに、今見返してみるとそう思います。願いのようなものを歌っているというか。
─例えば「花束とワルツ」は歌詞の表記がひらがなになっていたり、喪失の跡が見え隠れしているというか。
久内:音楽にはメロディーとか音像とか、色々なものを詰め込むことができるけど、ムービーを見せるわけではないですよね。その中で私が見ているものを伝えられるものは音の他に歌詞があると思うんです。ひらがなは最初に覚える文字だからなのか、暖かみを感じるし、本物だとも感じています。その雰囲気を伝えたいなと思って自分の心と見つめ合って書きました。
─ジャケットも『Wave Flower』よりも鮮やかに変貌していますよね、これはどういったイメージだったんですか?
鈴木:これは私が描いたんです。EPの曲のイメージから着想を得て、(久内)アヤちゃんからヒントをもらいながら作りました。
久内:何枚か描いてもらったんですよね。「もっと地球っぽくして」とか言いながら(笑)。『Wave Flower』は最初の作品ということもあって、色を付けたくなかったんですよ。私は何かを聞いた時に色が浮かぶタイプで、『Wave Flower』の曲も色彩はあったんですけど、全体としては処女作として色味を無くしたいなと思って。
─なるほど。
久内:それで『Aster』は先ほど仰っていただいたように、曲に纏われた悲しい感情が星のように輝いてくれたら良いなと思いながら作った作品なんです。タイトルもラテン語の「星」からとっています。それで「星といえば地球だ!」とも思ったんですけど、あくまで暖かいもので包み込みたかったので明るい色で描いてもらいました。
鈴木:そうですね。私はあやちゃんから出てきたものを最大限に引き出すようにしています。

鈴木が手がけた『Aster』(左)、『Wave Flower』(右)のアートワーク
─制作過程が共感覚的ですよね。言葉ではなく色が先に浮かんで、それを曲に落としていくっていう。
久内:そうなんですかね? 曲によっては風景でメンバーに伝える時もあります。例えば「焦燥」は夕暮れにアスファルトを裸足で走り去っていくイメージで、「つきのよる」のアウトロの前は雷が落ちるような景色を想い描いてアレンジしました。「花束とワルツ」は水の中で踊っていて、もの悲しい青色がそこにあって……みたいな。
─やはり根底に悲しさはあるんですね。
久内:楽しいことってすぐ表に出せるじゃないですか? でも悲しいことはあまり見せられない、それを表現することこそ私が音楽をやる意味なのかもしれません。「つきのよる」は10代の頃に書いた曲で、抽象的だけど自分が露わになっているとも思います。
─自分へのセラピーというか、作曲でケアされる側面もあると。
久内:音楽は身軽に違うところに連れて行ってくれるし、簡単に自由にさせてくれる。それを私が歌って誰かが聞いてくれることほど嬉しいものはありません。中国のファンの人で「青い薔薇の歌に救われた」って言ってくれた子がいて。そういう風に、歌が誰かにとっての居場所になれば光栄です。
─ライブでの経験はかけがえがないですもんね。直近ですと8月10日に東京でのライブがあります、ロングセットになるとお聞きしました。
久内:そうなんです。ライブって自己満足になってはいけないと思っていて、お客さんありきの環境で私たちに何ができるのか、今から楽しみです。
─今はメンバー探しも並行している段階ですか?
鈴木:そうなんです、めっちゃ欲しいです(笑)。
久内:4人のメンバーで固定したくて。次に向けた土台を作って、早くアルバムを作りたいです。


”サマー・ヴァケイション”
2025年8月10日(日)東京 下北沢THREE
開場 18:30 / 開演 19:00
チケット:前売 2,500円 / 当日 3,000円 / 22歳以下 1,000円
出演:青い薔薇(50分ロングセット)、Dead By Inches、sugardrop
DJ;向後裕太郎 from 越冬
チケット予約:https://t.livepocket.jp/e/aoisummer

象の消滅 vol.8
”午後の最後の芝生”
2025年8月30日(土)名古屋・KDハポン
開場 16:30 / 開演 17:00
チケット:前売 / 当日 3,000円 +1D
出演:青い薔薇、butohes、pot-pourri、ODDLY、WBSBFK、pile of hex
チケット予約:livetheelephantvanishes@gmail.com

”夏の死”
2025年9月21日(日)京都・木屋町 UrBANGUILD
開場 18:00 / 開演 18:30
チケット:3,500円 +1D
出演:青い薔薇、乙女絵画、高山燦基(band set)
予約:https://forms.gle/Mps6WTs8MSpSa7VN8

青い部屋
『Aster』
配信:https://friendship.lnk.to/Aster_aoibara
Interview
大阪双人组合【青い薔薇】畅谈结成秘闻、与自赏音乐共振的纤细感性

以大阪为据点活动的摇滚双人组合【青い薔薇】——她们撕裂般的歌声、充满无常感的歌词,以及忧郁与激情交织的音色,皆显得格外迫切而真切。她们共同提到的影响来源之一,是「合法百合(リーガルリリー)」的作品所展现的稚气冲动;同时,人们也能感受到她们与海外独立摇滚乐迷之间逐渐兴起的微型流派「Japanese Shoegaze」的共振。
最先对这种声音作出迅速回应的,出乎意料地是中国的核心听众。她们在热烈反响中,于成团不到三年的时间里便展开了中国巡演,并在盛况之中圆满成功。本次我们对久内与铃木进行了首次采访,沿着时间脉络,从乐队的成立到意外成为重大事件的巡演,逐步追溯,并深入探讨她们那抽象而独特的魅力。

从左至右:久内(Vo, Gt)、铃木(Ba)
成团的契机与音乐根源
──听说这是你们第一次以两人组合接受采访,首先能请你们谈谈成团的经过吗?
久内:开始活动是在2022年1月。当时我和同班的一位女生聊到「想要组一支乐队」,于是她就介绍了(铃木)Tomoka(トモカ)给我。最初其实是三人组,不过吉他手后来退出了,现在就由我们两个人继续活动。
──【青い薔薇】这个名字也是那时起的吗?
久内:是的。当时我在读 GEORGE朝仓(ジョージ朝倉)的短篇集《玫瑰盛开(『バラが咲いた』)》,里面收录了一则关于蓝玫瑰的故事。故事里写到,如果没有人再需要它,它就会消失——是个非常短暂而无常的情节。我很喜欢这个故事,所以取了这个名字。

久内
──当时你们想要做一支怎样的乐队呢?
久内:那时我们三个人的共同点,就是大家都很喜欢合法百合。……对吧?
铃木:嗯,对的(笑)。
久内:合法百合来大阪演出的时候,我们还一起去看了。我个人特别被高桥穗乃果(たかはしほのか)的那种开阔、舒展的唱法吸引。与其说是作为歌手去学习参考,不如说是一种直接输入到大脑的感觉。
铃木:她们的声音有时候很温柔,却突然会变得激烈,这种反差让我一下子就被击中了。

铃木
──在听合法百合的同时,还有哪些乐队是你们常听的呢?
铃木:我那时会听Fugazi,还有The White Stripes之类的吉他摇滚。算是一直在音乐网站上拼命去找新东西吧。
久内:我喜欢Slint。另外Big Thief也很喜欢,还有King Crimson、Fugazi,以及Lana Del Rey。
──作为同世代,Big Thief和Lana Del Rey这些算是同时代的艺人,但你们也会追溯到更早年代的乐队。而且还是相当硬派的。
久内:我以前住在日本桥的时候,下班回家的路上有好几家唱片店。每次发薪水都会去那里买唱片,也会跟店主聊聊,他就推荐了像Fugazi这样的乐队给我。我常去的店里有DOURAKU RECORDS(现在已经搬到浪速区元町),有时候会挑一些比较实惠的唱片带回家。
也被归类为”自赏”的纤细感性
──在作品上线发行之前,你们以【青い薔薇】名义发布的第一支MV〈幸存的天使(生き延びた天使)〉(收录于EP《Wave Flower》)采用了黑白电影拼贴的手法,整体氛围带有一点哥特风格。
久内:那个MV里用的素材,是从公共版权库里找来的、和歌曲氛围相契合的电影片段。我们刚开始作为乐队活动的时候,首先是想着要先做音源,然后下一步就是要放到YouTube上。〈幸存的天使〉本身就是一种没有色彩的意象,所以我们就做了黑白的MV来呼应。
──像那样的歌曲意象,你们会和铃木小姐或支援成员们共享吗?
铃木:我一般是在拿到音源的时候,就会自己去想象画面感,然后再把自己的演奏和它契合起来。
久内:在录音室合奏时,我们会用一些形象的说法,比如”要更像春风一样的感觉”,或者”这首歌是蓝色的吧”,就这样一点点构建起来。
──那第一张EP《Wave Flower》当时是以怎样的意象来制作的呢?
久内:那张作品其实是在最初的吉他手要退出的时候,赶紧做出来的。算是把到那时为止的积累整理一下,就像一张名片一样的EP。数字发行则是半年后才开始的,当时先做了CD。
──上线是在2023年9月吧。
久内:当时就是特别想把作品拿出来。虽然现在回过头看,在吉他编曲啊、唱法上都有需要反省的地方,但我觉得至少把当时的心情诚实地唱进去了。
铃木:嗯,可以说是当时能做到的都已经做到了。
──你们卖CD的场所,是当时活动的大阪Live House吗?
久内:其实不是,在大阪反而没怎么演出。倒是经常去京都,比如现在已经关闭的**GROWLY(GROWLY)**之类的地方。
铃木:对,那时候常去演。
──现在还有保持联系的乐队吗?
铃木:有的,比如the loquisea。他们也帮过我们很多,吉他手退出后还曾经来支援过。他们喜欢Shoegaze,但鼓手其实受tricot的影响很多,所以节奏里会加入一些不规则拍子。
久内:不过他们已经解散了。
──刚才出现了”Shoegaze”这个词,其实大家对【青い薔薇】也多少有把你们归为Shoegaze的印象吧。比如你们现在也被收录进”Japanese Shoegaze”这样的播放列表,外界多少会以这种角度来看待。但你们刚提到的那些乐队,其实并没有Shoegaze的元素,这点很有意思。
久内:我们自己并没有想要去做Shoegaze。只是某些曲子里我们想要的音像,被别人认知成了Shoegaze而已。对我来说,我们始终只是想做Alternative而已。


──如果要刻意去描述一下自己的风格,你们会怎么表达呢?
久内:嗯……算是Alternative吧。因为是オルタナ,所以也会想到Nirvana之类的……不过还是挺难的,如果有更好的说法我也想知道(笑)。
铃木:也可以说是Dream Pop吧?
久内:音乐的类型划分真的很难。其实也有人在看过现场后对我们说”完全不是Shoegaze嘛,也有人觉得我们很有J-POP的气质。不过正因为有了”Japanese Shoegaze”这个视角,海外的乐迷才会听我们的作品,所以这点我们还是很感激的。正因如此,我们自己一般不会把风格(流派)说死。
中国巡演中意想不到的热烈欢迎
──说到海外反应,你们在《Wave Flower》发行后,于2024年11月在中国举办了巡演,对吧?
久内:好像是〈幸存的天使〉在那边火了。据说是因为有中国的乐迷帮我们做了一个【青い薔薇】的特别节目,在叫做bilibili的网站上播出(类似于中国的YouTube)。从那之后,很多人才知道我们。上传节目的那位被大家叫作”高尔吉亚(タカス先生)”,他好像专门介绍日本的乐队。
──是突然就被报道的吗?
久内:对,突然就收到一条来自X(Twitter)的私信。听说在中国不是用Spotify,而是有他们自己的音乐串流平台,我们的歌就是在那里被听到的。但在日本这边很难察觉,所以一开始我们也没什么实感。结果真的被邀请去中国演出时,现场的Live House居然爆满,真是吓了一跳。
来自中国巡演的《赤い惑星(红色行星)》
──我在SNS上看到过,你们演出的场地规模相当大吧?
久内:我们总共去了两次,但第一次的会场真的特别大。当时正好和未来电波基地一起在中国举办演出,因此才有机会在那么大的场馆里表演。观众们会跟着哼唱我们的歌,只要一弹出〈幸存的天使〉的前奏,就会立刻传来”哇——!”这样的反应(笑)。
铃木:对啊,真的是(笑)。
久内:还有一个特别让我感动的瞬间,就是我们演奏〈赤色行星)〉的时候,后排有一对观众一直在疯狂跳舞。在日本从来没见过这样的场面。
铃木:他们那种直接而明显的快乐真的能传递过来。相较之下,在日本观众就会更安静一些,有时甚至会让人担心他们是不是真的在享受演出。
──无论国内外,艺人们普遍都有一种感受,就是”日本的观众比较安静”,这几乎成了共识吧。
久内:说到底,我们本来也不是在演奏那种特别容易让人跳起来的音乐。正因为如此,在中国看到观众真的在跳舞,那种场景才会让人觉得格外新鲜。


中国巡演的情况
从色彩开始的创作,底层流淌的悲伤
──你们最新的EP《Aster》是在那次中国巡演前后发布的吧?这张作品是怎样诞生的呢?
久内:我们觉得,既然特地要去中国演出,如果只有《Wave Flower》的话,观众可能不会尽兴,所以就想赶在巡演前完成。于是就从当时现场演奏的曲目里挑选出来进行录音。
──在《Aster》里,整体上给人一种围绕”离别”的主题在歌唱的印象。
久内:确实,现在回过头去看,会觉得是那样。可以说是唱出了某种愿望般的东西吧。
──比如〈花束与华尔兹(花束とワルツ)〉这首歌,歌词全部用平假名来书写,其中也隐约透出一种失落的痕迹。
久内:音乐里可以塞进旋律、音像等等很多元素,但毕竟不是在放映电影吧。在这种情况下,除了声音,歌词就是我能传达自己所看到景象的方式。平假名是人们最先学会的文字,也许正因如此,它让人感到温暖,也让我觉得很真实。我希望能传达出那种氛围,所以是对着自己的内心写下的。
──封面设计相较于《Wave Flower》也变得更加鲜艳了,这个形象是怎么来的呢?
铃木:这个是我画的。灵感来自EP里歌曲的意象,再结合(久内)彩酱给我的提示完成的。
久内:对,她画了好几版。我还一边说着”更像地球一点!”之类的(笑)。因为《Wave Flower》是第一部作品,所以我反而不想给它加颜色。虽然在我脑中,每首歌都有对应的色彩,但作为处女作,我希望整体是去色的。
──原来如此。
久内:所以《Aster》就像您刚刚说的,我希望那些萦绕在歌曲里的悲伤情感,能像星星一样闪耀。标题也是取自拉丁语的”星”。不过当我想到”星星”的时候,也会联想到”地球”,但我还是希望用温暖的东西去包裹它,所以请她画成了明亮的色彩。
铃木:是啊,我的角色就是尽可能把彩酱心里浮现出来的东西表现出来。

铃木制作的《Aster》(左)和《Wave Flower》(右)的艺术作品
──你们的创作过程很有点”共感觉”的意味吧?不是从语言开始,而是颜色先浮现出来,再把它转化为音乐。
久内:也许是吧。有些歌曲,我会用风景来向成员传达意象。比如〈焦躁〉,我想到的是夕阳下赤脚奔跑在柏油路上的画面;〈月之夜(つきのよる)〉的尾奏前,我想象的是雷电劈落的景象,再据此去编曲;〈花束与华尔兹〉则像是在水中起舞,那里弥漫着一种忧伤的蓝色……大概就是这种感觉。
──果然,作品的底层还是带着悲伤啊。
久内:快乐的事情,人们很容易就能表达出来吧?但悲伤却不太容易展示。去表现那部分,也许才是我做音乐的意义。〈月之夜〉就是我十几岁时写的,虽然很抽象,但我觉得那首歌其实是把自己赤裸裸地呈现了出来。
──某种意义上说,也像是一种自我疗愈,通过作曲来治愈自己。
久内:音乐能轻盈地把人带到别的地方,让人很容易就获得自由。而由我唱出来、再被别人听见,没有比这更让我高兴的事了。有一位中国歌迷对我说过,【青い薔薇】歌拯救了我”。如果我们的歌能成为某个人的归属,那真是我的荣幸。
──现在是不是也在同时寻找新成员呢?
铃木:对啊,我们真的很需要(笑)。
久内:我希望能固定成四人编制。先把面向未来的基础打好,然后尽快做出一张专辑。


【青い薔薇】香港公演
support: inablankat
Date: 24 Sep 2025 (Wed)
Time: 19:30 Door
Venue: The Aftermath
Price: $320HKD (Adv), $400HKD (Door)
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