「バンドとしてめちゃくちゃ良い感じに熟成してきた」とメンバー自ら語るほどのキャリアハイを迎えている、22年目のシド。今回のインタビューでは、彼らが如何にして今の理想的な状態にまでバンドを成長させることができたのか。
そして、新作コンセプトEP『Dark side』や本作を携えたツアーについてはもちろん、LUNA SEA主催「LUNATIC FEST. 2025」に出演する話から、マオいわく「歌の恩人=命の恩人」だと言うRYUICHIとの関係性について等々、シドの現在地とそこに至るまでのストーリーが明確化されたテキストとなった。

―2023年に20周年を迎え、今年で22年目。現在、シドはどんなバンドになっているなと感じていますか?

マオ:22年後どうなっているか想像していなかったので、単純に続いていることが凄いなって。バンドってメンバーチェンジなく続けることが、まわりを見ているとなかなか難しいことだと思うので、自然体で4人で音楽活動をやれていることがありがたいなと感じます。あと、22年も経つと、その先の25周年、30周年とどんどん未来への気持ちも高まってくるので、まだまだ頑張りたいなと思いますね。

―これだけ長い期間、新しい音楽を生み出し続けられていること自体も凄いことですよね。

マオ:本当にそのときやりたい音楽だったり、シドとして見せたほうがいいんじゃないかなと思ってきた音楽だったり、そのすべてをシドは表現できていると思うので、音楽的に「これ、やれていないな」というモノがないんですよね。だから、逆に言うと、新しく何か刺激的な音楽に出逢っていくことがどんどん難しくなっていくとは思うんですけど、そんな中でもこうして新しいEPで『Dark side』という世界観に触れることができているので、まだまだ新しいことはやれるんだなと。そういう再発見が今回はあったから、つくってよかったなと思っていますね。

Shinji:自分はなかなか昔の映像や音を振り返って確認したりしないんですよ。ちょっと恥ずかしかったりするんで。でも、たまに観たりすると、昔よりもまわりのメンバーのことを客観的に見れるというか……このあいだ、昔の映像を観ていて「みんな、昔からすごく巧いな」と思ったんですよ。
自分に関しては「今だったら、もっとこうするのにな」とか思う部分が多いんですけど、みんな音に関しても演奏に関しても向上心がどんどん高くなっていて、本当に凄いなぁって。昔は若い頃の勢いというものがあったと思うんですけど、今はそれに負けないモノがほしいなと思いながら日々活動していますし、20年以上同じメンバーとやってきて、メンバーからたくさん刺激をもらっているなと改めて感じていたりしますね。

明希:メンバー全員、このタイミングでまたいろんなことに挑戦するような気持ちがあるし、初期衝動を忘れていない。しかも楽しんでやれていることがすごく良いなって。それはすごく「しあわせだな」って感じますね。そういう意味では充実していますし、今回のEP『Dark side』もそうですけど、コンセプトがあるものってただ湧き上がってきたモノをやるんじゃなく、この4人で「新しいモノをつくろう」と思って制作するわけで。それは単純に面白いし、狙ったところに落とし込めてハマると、それはそれでいつもと違う達成感も得られる。今もそういう挑戦を全員でやれていることが楽しいんですよね。

ゆうや:バンドとしてめちゃくちゃ良い感じに熟成してきたなと思います。これまでずっとそのときそのときに考えられる”最高”をみんなで一生懸命目指してきて。その中で、その当時の自分を出し切って出し切って、もう出てくるもんがないんじゃないかなというところまで行ってから、もう1回ちゃんと考えてみたら「まだあったな」みたいな感じでずっと活動してきたんですよね。例えば、自分たちではなかなか気付かなかった自分たちの魅力に気付いたり。
そうやって俯瞰でシドを捉えられるようになったことで生まれるアプローチもあったり。常に自分たちの中に何があるか考え続けてきたので、その結果として今は良い感じに熟成して、美味しくなってきているんじゃないかなと感じますね。IQが高くなってきている感じがします。

―そもそもシドは22年前、どんなバンドを目指してスタートしたんでしょう?

マオ:新しいバンド、今までいなかったようなバンドをやりたいなと思っていました。当時、まわりはゴリゴリのライブハウスで盛り上がるような激しいバンドか、キラッキラしたようなバンドに二分化されていた気がしていて。そんな中で、暗いんだけど、しっかり歌を歌っていくようなバンドがあんまりいなくて、そういうバンドを今やったらみんなビックリするんじゃないかなと。それが幸運にもハマって。で、いろんな方に応援してもらえるようになったんですよね。ずっと思っていたのは、いっぱいあるモノよりないモノをやったほうが見てもらえる。それは常に自分の中にありました。シドの前からそれをずっとやり続けていて上手くいかなかったんですけど、シドで初めてしっかりハマったんですよね。

―誰も通っていない道を進むということは、まずマイノリティな状態から始まるわけじゃないですか。
マオさん的には、どのあたりでシドというバンドが大衆に受け入れられると実感したんでしょう?

マオ:シーンも日々変わっていくし、当時はファンの温度感みたいなものも変わりやすかったので、ウチに流れてきても、やがてどっかへ行ってしまうんじゃないかと。そういう環境下で如何に自分たちのことをずっと見続けてもらえるかというのは、ずっと考えながら活動していて。それで「自分たちはこういうスタイルでいきたい」と思っているモノがあって、それに向けて1、2年で皮を脱いで、また新しいシドを「第2章」みたいな感じで始めたことで、本当にいろんな人に見てもらえるようになったんですよね。

―シドとして進みたい道があって、それについてくるファンがどんどん増えていって、シドの影響を受けた後続のバンドも出てきたりと、理想的な状況を切り拓いていった印象があります。

マオ:当時はあまり周りを見ている余裕がなかったので、目の前のことを一生懸命やっていたんですよ。初期はまわりを見ながら「こういう風に攻めていこう」とか戦略をしっかり立てて活動していたんですけど、途中から「目の前の壁をどうやって乗り越えるか」という状態になって、時には苦しみながら活動していたので、振り返ったときにはそういう美談として語れるんですけど、当時は「それどころじゃない」ということが正直多かったですね。誰しもそういう時期はあると思うんですけど、自分も自分なりに壁をいくつも乗り越えてきた記憶があるので、それを忘れないように刻みながら歩いてきているような感覚ではあります。

―その数多の壁の中でも「この壁を越えたから今がある」と思う特に大きい壁は何だったと思いますか?

マオ:自分の声の問題というのは、本当に長いこと付き纏っていた問題だったので……越えたかどうか、どこで判断するのか難しいところではあるんですけど、自分の中で「ライブがキツい、ツラい」と感じていた時期があって。今はそれを乗り越えて「楽しい」という気持ちに100%振り切れているので、そこに辿り着いたことはやっぱりすごく大きいなと思っています。元々、シドをやる前から「楽しい」と思って歌い始めているので、その本当に根っこの部分がなくなっちゃった時期というのは「シドはあったけど、自分はない」みたいな状態だったので。今思えば危なかったんですけど、そこを乗り越えられたのは本当に奇跡だし、本当にスタッフやファンのみんな、メンバーの支えがあったからこそだなと強く思っていますね。

―それだけいろんな紆余曲折がありながら、これだけ長いキャリアを積んでこられた要因って何だと思いますか?

マオ:応援してくれる人がいたからですね。
もちろん「ファンが何人になろうと、俺たちは続けるぜ」っていうスタンスではいるんですけど、正直、ファンが5人ぐらいになっても続けられたかと言ったら、きっと厳しかったと思うので。いろんな意味で。それで続けられたとしても、今とは全然違う形にはなっていたと思うし、今みたいにメンバーもスタッフも一緒にシドという同じ船に乗って「しあわせを掴みにいこうぜ」というスタイルではいられなかった。そういう意味では、やっぱりファンのみんながいてくれたから。何回も言ってますけど、それがすべてと言ってもいいかな。自分の不調とかいろんなことでガタガタになった時期もあったけど、それでも沈まなかったのは、ファンのみんなが支えてくれたからだと思っていますね。

Shinji:自分もファンに対してのありがたみはどんどん強くなっています。嬉しいことに手紙とかもたくさんいただきますけど、そこに書いてある一文字一文字が若いときよりもすごく沁みるというか。最近は本当にそういうところからパワーをもらっているなと感じるんですよね。

―シドはV系シーンから台頭してきたバンドですけど、振り返ってみると、その枠では語りきれないストーリーを歩んできたバンドでもありますよね。

マオ:そうですね。V系というジャンルがそもそも音楽のジャンルじゃないというか、自分たちみたいな「いろいろやってみよう」っていうバンドがどんどん出てきたことにより、余計に分かりづらくなって、V系=こういう音楽と言えなくなっている。
でも、そこにすごく魅力があると思うんですよね。だからこそ、シドはいろいろやれたんだと思うし、そのジャンルへの恩返しみたいなことはしていきたい気持ちはありつつも、V系だからV系のファンだけが聴く状況は正直つまらないなと思っていた時期もあります。どうせだったらいろんな人に聴いてほしいし、ライブも観てほしいから。そんな中で、いろんなアニメとのコラボがあったり、タイアップをやらせてもらったり、いろんなイベントにも出て行けたことで、いろんな人の目に触れていって。自然と「V系の枠を飛び出して」みたいなことを言ってくれる人が増えていったんですよね。自分たちとしては、好きなことを自然にやっていて、それが結果的に「シドと一緒にやってみたい」といろんな人に思ってもらえるようになった感覚なんですけど、それでどんどん色が付いていって今の形に落ち着いたのかなって。狙ってやれたことではなかったので、これも本当に奇跡だなと思っています。

―そんなシドがこのタイミングで『Dark side』なる文字通りダークサイドに特化したEPを打ち出そうと思った理由は?

マオ:それこそシドは幅広い音楽をやっているので、今まではその幅広い音楽でどう魅せていくか。そういうライブが多かったと思うんですよ。でも、幅広い音楽の中で「ここだけ」とスポットを当ててやってみたいとも思っていて、それで「今はダークなシドを見せてみたいな」と思って、そこから「最新のシドがつくるダークな曲はこういうものだ」という作品を発表して、その作品を携えたツアーをやることにしたんです。

―では、せっかくなので、1曲ずつフォーカスさせてください。まず「記憶の海」(作詞:マオ 作曲:ゆうや)。
ラウドなバンドサウンドの上で、耽美なメロディーに乗せてそれこそダークサイドに堕ちていくような世界観の楽曲ですが、この曲はどんなイメージや背景から生まれていったんですか?

マオ:本当に救いようがない世界で闇と戦っているような、そういうイメージが浮かんできて。元々、自分にはあまりない世界ではあるんですけど、トラウマだったり、今いる場所とは違うちょっと過去に戻ったときの記憶の片隅だったり、その記憶の闇の中に残っている誰かのイヤな部分だったりとか。そういった部分の扉が開かれたときの何とも言えないような感情。あとは、聴いてくれる人が最終的にしっかり自分の足で立って、そのトラウマと如何に戦うか。それを歌詞で表現したいなと思って。この曲のイントロからどんどん導かれていって、すごく闇を感じたので、それを掘り下げたいなと思ってこういう歌詞を書きました。

ゆうや:この曲は「こういうEPをつくりましょう」みたいな話のときからライブが決まっていたので、そのライブに向けて「今、シドにこういう曲があったら盛り上がるんじゃないかな」というイメージでこの「記憶の海」と「悪趣味」を制作していきました。僕はドラマーということもあって、ライブでのノリやすさを考えたときに重要なのはリズムだと思うんですよね。曲を知らなくても、そこまで聴きこんでこなくても、ノリやすいリズムを提示してあげればライブはちゃんと成立する気がしていて。それで、そこをすごく強めに出した曲が「記憶の海」「悪趣味」ですね。

―今の話の流れで「悪趣味」(作詞:マオ 作曲:ゆうや)についても伺いたいのですが、疾走感溢れるアッパーチューンながら、歌詞の内容はとにかくエロティック。これまた振り切れた楽曲になっていますが、この世界観はどんなイメージから生まれていったんですか?

マオ:今回のEP『Dark side』は4曲あるので、それぞれ全然違うテーマで書きたいなと思っていて。で、ダークって闇だったり、攻撃的だったり、何かの衝動だったり、そういうモノを思い浮かべがちなんですけど、ダークなエロがあってもいいのかなと思って。現実世界にあるのかないのかギリギリなところでのエロというか、そういうモノを表現したいなと思って書き始めましたね。で、自分は、直接的にパッとその単語だけ耳にして「エロいな」と思う言葉をなるべく使わず、こういう歌詞を書くのが好きなので、そこは自分のスタイルとしては曲げずに書いた感じですね。あと「悪趣味」というタイトルは、自分の中では80年代のちょっと暗めな歌とかのイメージがあって、最近、あんまり「悪趣味」って言葉自体が使われていないなと思って。でも、自分はすごくこの言葉が好きで、いつか使いたい言葉だったんですけど、この曲のおかげでやっと日の目を見ることができました。

―曲順は前後しますが、続いて「shout」(作詞:マオ 作曲:Shinji)。ネガティブな感情をロックンロールに乗せてすべて吐き出さんとする楽曲ですが、この曲はどんなイメージや背景から生まれていったんですか?

Shinji:ロックンロールとか荒削りな感じ。一発録りしたような曲をつくりたいなというところから始まりました。なので、実際は良い楽器を使っているんですけど、鳴らない楽器を一生懸命鳴らしているみたいな、そういう泥臭さや土臭さを表現したかったんですよね。敢えてテクノロジーを使わず、ギターソロにしても別録りすればいいものを踏み替えてそのまま弾いちゃう感じ。そうやってレコーディングでもライブ感を出したいなというところで、みんなで取り組みました。

マオ:「shout」の歌詞は、10代のときの衝動をテーマに書いたんですけど、自分は環境とか何も整っていない状況で、ただただ「目立ちたい」という気持ちで音楽活動を始めていて。そういったときの気持ちって……シドを始めたときの気持ちはわりと今でも思い出せるんですけど、そういう昔の深いところの感情って歌詞を書くようなタイミングでしか掘り下げることがないので、この「shout」でしっかり掘り下げて書いてみようと思ったんです。あと、この曲は歌っているというよりは、叫んでいる感じ。まさにタイトル通りなんですけど、そういう曲がシドに欲しいなと思っていたんですよね。なので、ライブでも叫ぶようなイメージでやれたらなと思っています。

―そして「0.5秒の恋」(作詞:マオ 作曲:御恵明希)。タイトルだけ見ると切ないバラードを想像させますが、実際は心ゆくまで暴れまわるようなサウンドとリリックで。ダークサイドではあると思うのですが、突き抜けすぎていてむしろポジティブな印象さえ与えるユニークな楽曲になっていますが、この曲はどんなイメージや背景から生まれていったんですか?

明希:今回のEPのコンセプトができたとき、キーワードがいくつかあって。「Dark side」という言葉とちょっと狂気的というか、攻撃的というか。そういう言葉がマオくんから出てきて。あと、ビジュアルのイメージも最初から「こういう世界観で」というモノがあって、そこから広げていって曲にした感じですね。

マオ:シドに「プロポーズ」という曲があるんですけど、ちょっと狂気的な重たい愛を抱えた人がある女性にプロポーズしに行くっていう。そういう物語の曲が十数年前にあって、今回の「0.5秒の恋」はその「プロポーズ」の2年前という設定で書き始めたんです。プロポーズする前に一度事件を起こしていて……みたいなストーリーをどんどん自分の中で広げていって。小説で例えると、1巻のあとに0巻を出す感じ。そういうことをやってみたいなと思っていて、今回「0.5秒の恋」でそれが上手いこと表現できたので、よかったなと思っています。

―そんな4者4様のシドなりのダークサイドを詰め込んだ最新EP、ファンやリスナーの皆さんにどんな風に堪能してほしいと思っていますか?

明希:『Dark side』の情報をひとつずつ解禁していく中で、そのひとつひとつにファンの方々が本当に熱狂的になっていて、それが僕らにも届いているんですよ。みんなからの期待値が高いと伝わってきている。ここ数年のシドは、タイアップの関係もあってバラードみたいな曲が多かったんですけど、そういう一面を見せ続けてきたので、ここらへんでまたビックリするようなシドを見せてあげたいなと思っていますね。今回のEPはライブが見える一枚になっているので、実際のライブでも思いっきりそれを表現したいです!

―ちなみに、本作の初回盤付属Blu-rayには「2025.4.10 BEST OF SID 2025 at KT Zepp Yokohama」のライブ映像が収録されています。あの日を今振り返ると、自分たちの中でどんなライブになったなと感じていますか?

マオ:本当に良いライブでしたね。4月10日、シドの日に開催したライブなんですけど、近くでいつも応援してくれているファンの子たちが集まってくれる、シドのお祭りみたいな感じでやれたので。その熱がしっかりパッケージされた良い作品になっていると思います。本編後半の畳み掛け、それこそダークで盛り上がる部分はすごく一体感があって良かったので、そこが詰め込まれているのもいいし、さっき話した「プロポーズ」という曲も入っているので、そことの繋がりも含めて観てもらいたいですね。

―そして、10月からは、今回のEPを携えた全国ツアー「SID TOUR 2025 ~Dark side~」が開催されます。どんなツアーにしたいと思っていますか?

マオ:元々こういうライブで戦力になるような曲はいっぱい持っているんですけど、そんな中で敢えてまた新しく『Dark side』というEPを打ち出す意味は、Zeppを中心としたスタンディングの揉みくちゃになるツアーに来てもらう為のトリガー。そういう役割のアイテムだと思っているので、これを聴いて「あれ? 今、シドってこういうことやってるんだ? ライブ行ってみたいな!」と思うきっかけにしてくれたらなと。そういう意味では、このEPを届けるところからライブは始まっているんです。それが最終的にツアーに繋がれば、かなり良いライブができる自信はあるので、いろんな人に来てほしいですね。

Shinji:せっかくのコンセプトが立ってるツアーなので、お客さんには自由に楽しんでほしいと思いつつも、自分はこの作品の中にすごく入り込んだ演奏ができたらいいなと思っていますね。単純に荒々しく演奏するとかじゃなくて、その曲が持っている世界観の中にちゃんと入りながら、気持ちを込めながらライブができたらいいなと思っています。

―あと、11月8日には、LUNA SEA主催「LUNATIC FEST. 2025」にも出演されるんですよね。シドにとってLUNA SEAはどんな存在だったりするんでしょう?

Shinji:大きすぎて、恐れ多いぐらいの存在ではあるんですけど、ライブに出させていただける以上はそんなことも言っていられないですし、負けないぐらいの気持ちで立ち向かっていきたいですね。

―かつて2018年の「LUNATIC FEST.」で、マオさんとRYUICHIさんで「I for You」を歌ったこともありましたが、今回はどんなライブにしたいと思っていますか?

マオ:あの日の「I for You」は、緊張で記憶がないんですけど(笑)。ただ、本当に光栄だったことは憶えています。そもそも最近の自分のどんどん調子が上がってきている感じは、RYUICHIさんがかなりいろんな場面で支えてくださって、いろんなアドバイスをしてくださって、いろんな方を紹介してくださったおかげなんですよ。そこから光がすごく見えてきたので、RYUICHIさんは歌の恩人=命の恩人なんですよね。なので、ファンのみんなもそういう気持ちで、今の自分があるのはLUNA SEAのRYUICHIさんのおかげだと思ってくれていたら、より心に刺さるイベントになるんじゃないかなと。そんな感じで、おこがましいんですけど、自分の中で「気持ちのコラボ」的なところはすでにできている状態ではあるので、あとはもう精一杯頑張って歌えたらと思っていますね。

―そんな注目のトピックもいろいろ決まっているシドですが、ここから先はどんなバンドを目指していきたい? 或いはどんな音楽を届けていきたいと思っていますか?

マオ:このインタビューでいろいろ格好良いことを言ったと思うんですけど、今は単純に楽しく仲良くバンド活動をしているだけなんですよね(笑)。そういう状態になれていれば、やりたいこともその時々で勝手に出てくるだろうし、「こういうバンドになっていきたい」というのも目の前のことをやっていけば、なりたいバンドになっていけると思っているので、今度も単純に楽しくシドを続けていきたいです!

<リリース情報>

シドが語る、「ダークサイド」の美学、22年目のバンドの成熟


シド
『Dark side』
2025年9月17日(水)リリース
https://kmu.lnk.to/Darkside_CD
【初回生産限定盤(CD+Blu-ray+GOODS)】 KSCL 3606~8 ¥6,950 (税込)
【通常盤】 KSCL 3609 ¥2,200(税込)
=収録曲=
1. 記憶の海
2. shout
3. 悪趣味
4. 0.5秒の恋

初回盤内容(Blu-ray)
2025.4.10 BEST OF SID 2025 at KT Zepp Yokohama
1. 「涙雨」
2. 「dummy」
3. 「面影」
4. 「プロポーズ」
5. 「park」
(GOODS)”Dark side”BOX仕様 / ミラーチャーム付きネクタイ型キーホルダー / 「Dark side」ステッカー

<ライブ情報>

SID TOUR 2025 ~Dark side~
2025年10月5日(日)KT Zepp Yokohama
2025年10月13日(月・祝)Zepp Osaka Bayside
2025年10月18日(土)Zepp Fukuoka
2025年10月25日(土)Zepp Nagoya
2025年11月1日(土)SENDAI GIGS
2025年11月3日(月・祝)Zepp Sapporo
2025年11月9日(日)Zepp Haneda(TOKYO)

チケット料金
1Fスタンディング / 2F全席指定 ¥8,800(税込)
※4才以上有料
※ドリンク代別
詳細はコチラ https://sid-web.info/event/356460

シド オフィシャルサイト http://sid-web.info/
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