【ライブ写真】2025 aespa LIVE TOUR – SYNK : aeXIS LINE – in JAPAN
そのメッセージは、後に続く楽曲や4人の身体表現と絶妙に呼応していく。aespaはただ美しいだけではなく、自分の力で立とうとする”強さ”を観客に投げかけていた。
白い幕にツアータイトルが浮かび上がり、光が世界観を形づくる。幕が落ちた瞬間に始まる「Armageddon」の衝撃。赤と黒のレザーを基調とした衣装に、揃ったブラックのロングヘア。人間離れした美しいシルエットが炎の演出とともにステージを支配する。続く「Set The Tone」「Drift」「Dirty Work」では、無機質な表情を崩さずに軽やかに踊り、高い歌唱力で観客を圧倒する。そこには、”美しさ”と”強さ”を両立させるaespaという存在の本質が象徴されていた。
ソロステージでは、まだリリースされていない4人のソロ曲が披露された。カリナの「GOOD STUFF」はヒップホップ要素の強いリズミカルなトラックに、鋭いダンスブレイクが光る一曲。制服にジャージを重ねたスタイルは、”いい子でいること”へのささやかな抵抗を思わせる。
ニンニンの「Ketchup And Lemonade」は、UKガラージの軽やかなビートと透明感のあるボーカルが美しく溶け合う。「私のヒーリングソングで、自分のエモーションによく合う」と語り、ビートスイッチ部分の振り付けを自ら手がけたことも明かした。
ジゼルの「Tornado」は、ピンクのトップスにもこもこブーツというスタイルで登場。優しいダンスホールトラックに乗せた柔らかな表情は、これまでのクールなジゼル像を少し緩め、自然体な魅力を見せた。
ウィンターの「BLUE」は部分的に日本語詞が用いられ、背後のスクリーンにはリリックが映し出される。スタンドマイクを握り、凛とした姿で歌い上げる姿が印象的だった。「バンドサウンドのジャンルが好き。私の伝えたいメッセージが歌詞に込められている」と語るように、4人のソロはいずれも幕間映像と響き合いながら、「美しさの先にある意志」を明確に描き出していた。
その後の「Hot Mess」や「Trick or Trick」で会場の熱気が再び高まり、「Lucid Dream」「Thirsty」「Angel #48」など穏やかな楽曲で一度トーンを落とす。バンドアレンジが加えられた楽曲は、音源との違いも楽しめる仕上がりだった。
ライブ後半は「ZOOM ZOOM」で再び熱が爆発した。
その流れで「Kill It」「Dark Arts」と重層的な盛り上がりを見せたあと、MCでは”東京でやりたいこと”の話題に。カリナは「つるとんたんに久しぶりに行きました。デビューして初めて日本に来た時、4人で行って器の大きさに驚いた。昨日はそれ以来。懐かしかった」と笑顔で語り、ウィンターは「コンビニのおにぎりが食べたい」、カリナは「ガリガリ君が食べたい」と食トークで会場を和ませた。
そして終盤、「Next Level」「Supernova」「Whiplash」と怒涛の流れ。客席のコールが響き渡り、「Whiplash」では”スーパージゼル・タイム”とも呼べる圧巻の瞬間が訪れる。「Girls / Drama Mashup Ver.」の花火が上がる中、本編は熱狂のまま幕を閉じた。
アンコールではトロッコに乗り、柔らかい表情でファンに手を振る4人。
この日のaespaは、単に美しく、巧みに完成された存在ではなかった。もっと根源的な意味で、「自分を貫くために強くある」という姿勢を観客に示していた。その強さは押しつけではなく、”あなたも自分の線の外側へ出ていい”とそっと背中を押すような優しさを含んでいる。圧倒的な美しさは、時に強さへと変わる。ライブが終わったあと、観客が少し胸を張って歩けるようになる。そんな感情を残した夜だった。
Photo by 田中聖太郎


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