今年のSpotifyまとめ(Spotify Wrapped)は、過去最高のエンゲージメント記録を更新した。その理由は、おそらく私たちを”新しい方法でいじってきた”からだろう。


今年も、あなたのTikTokの「For You」ページやInstagramストーリーズは、Spotifyまとめのデータ──お気に入りのアーティストや楽曲、ジャンルといったお馴染みのまとめで埋め尽くされているはずだ。さらに今年は、Spotifyが”遊び心のあるひねり”を加えたことで、SNS上の話題を席巻している。それが新たに導入された「リスニング年齢(Listening Age)」機能だ。ユーザーが2025年に聴いた音楽にもとづいて、”あなたは何歳相当の音楽を聴いているか”を算出するものである。

「年齢なんて、ただの数字。気にする必要はありません」──Spotifyのスライドはそう前置きしたうえで、各ユーザーの「リスニング年齢」を明かしてくる。

【Spotifyまとめ】大反響「リスニング年齢」はどうやって算出したのか? あなたは何歳だった?
spotify listening age

Courtesy of Spotify

ではSpotifyは、この数字をどのようにして導き出しているのだろうか? SpotifyのSVP(マーケティング&パートナーシップ担当)マーク・ヘイザン氏によれば、このリスニング年齢という指標は、同社のクリエイティブチーム、編集者、データサイエンティストが共同で作り上げたもので、「レミニセンス・バンプ(reminiscence bump)」──人が自分の若い頃にリリースされた音楽に強く惹かれる傾向──という概念に基づいているという。

そのプロセスでは、まずユーザーが今年再生したすべての楽曲のリリース年を分析し、「同じ実年齢の平均的なリスナー」と比べて、どの5年間に最も聴取が偏っているかを割り出す。そのうえで、その音楽が当時リリースされた時点で、もしユーザーが10代後半から20代前半に差し掛かっていたとしたらどう見なせるか──そんな仮定にもとづいて、リスニング年齢が算出される仕組みだ。

筆者の場合、Spotifyまとめが算出したリスニング年齢は30歳だった。実年齢の27歳と大きくは離れていない。理由は「2010年代前半の音楽をよく聴いていたから」だという。
一方で、もし1970年代の音楽を多く聴いていた人であれば、Spotifyはその「形成期」がその時代にあったと仮定し、リスニング年齢は63歳前後と推定することになる。

Charli xcx shares that her Spotify Wrapped listening age is 75. pic.twitter.com/c6aptno64j— Pop Base (@PopBase) December 4, 2025チャーリー・XCXはまさかの75歳

Rolling Stoneのスタッフにもリスニング年齢を尋ねてみたところ──結果は見事にカオスだった。あるソーシャルエディターは21歳、別のスタッフは78歳。最年少は17歳で、編集長のひとりはなんと”悟りの境地”とも言える71歳。若手メンバーの中にも、実年齢とかけ離れた40代や70代のような聴き方をしている者が少なくなかった。そして、ニュースルーム全体の平均リスニング年齢は──意外にも風格のある55歳という結果に。

「リスニング年齢の着想は、Z世代やα世代のユーザーが、これまでの世代以上にさまざまなジャンルや年代の音楽を横断して聴いている、という洞察から生まれました」とヘイザン氏はRolling Stoneに語る。「だからこそ、音楽の趣味だけをもとにリスナーを”年齢づけ”したら面白いんじゃないかと考えたんです──あなたが”17歳のように”聴いていようと、”85歳のように”聴いていようとね」

「リスニング年齢」ミームが瞬く間に拡散

X(旧Twitter)では、このリスニング年齢にまつわる投稿やミームが瞬く間に拡散し、”実年齢とかけ離れたリスニング年齢”が意味するものを面白おかしく皮肉っていた。

あるポスト(年間で約400万回再生)ではこう綴られていた。「彼女のSpotifyリスニング年齢が19歳だったんだけど、おまえ正気か?」

別の投稿ではこうだ。「Spotifyまとめのリスニング年齢が実年齢より高いのは、クールで良いこと。それはあなたを知的で興味深い人間にする。
でもリスニング年齢が実年齢より低いなら、なぜそうなってしまったのか理解するために精神科の診察が必要だと思う」

さらに別の投稿では、「Spotifyのリスニング年齢差カップル」というジョークも飛び出していた。

spotify listening age gap relationship— fawn (@fawnncel) December 3, 2025
この”リスニング年齢カオス”にアーティストたちも参戦。カロルGは、90年代初期の音楽を愛していることから51歳。グレイシー・エイブラムスは、60年代後半にどっぷりハマっていたため73歳。そしてチャーリー・XCXは? まさかの75歳。”So Brat!”というわけだ。

「リスニング年齢は、Spotifyまとめが得意とする”リスニング習慣を会話に変える”役割をまさに果たしています。人によってリスニング年齢への反応はさまざまです」とヘイザン氏は語る。「”年齢が高い”と判定されることを面白がる人もいれば、予想外に”若い”結果に苦笑いしたり赤面したりする人もいる。大事なのは、この機能をきっかけに会話を生み、自分自身を自分なりのレンズで見つめ直す余白を提供することなんです」

ヘイザン氏によれば、リスニング年齢は今年のSpotifyまとめの中でも、早くから頭ひとつ抜けた存在となったという。今年のSpotifyまとめは過去最大の規模で2億ユーザーに到達し、公開からわずか24時間で5億回以上もシェアされた。

さらに12月3日、Spotifyは年間ランキングデータも公開。
バッド・バニーが2025年に世界で最もストリーミングされたアーティストだったこと、彼の総再生回数が198億回であったことを明らかにした。

【Spotifyまとめ】大反響「リスニング年齢」はどうやって算出したのか? あなたは何歳だった?


※編注:日本国内で最も再生されたアーティストは、3年連続でMrs. GREEN APPLE。〈国内で最も再生された楽曲〉も同グループの「ライラック」が1位。彼らはSpotify Japanのトップアーティストチャートにおいて、1503日以上連続でデイリー1位を維持している(025年12月1日現在)

2025年の〈海外で再生された国内アーティストの楽曲〉1位はCreepy Nuts「オトノケ - Otonoke」。昨年の「Bling-Bang-Bang-Born」に続き、異なる楽曲で2年連続の首位を獲得した。

〈海外で再生された国内アーティスト〉1位はAdo。海外比率は8割近くに達しており、国内アーティスト最大規模のワールドツアーの開催を通じて、アーティストとしての人気と知名度を海外でも確かなものにした。

〈国内で最も発見されたアーティスト〉の1位はHANA。デビュー以来数々の楽曲をヒットチャートの上位に送り込んできたHANAは、強いメッセージ性と個性豊かなメンバーの魅力で2025年の音楽シーンを席巻し、多くの新規リスナーを獲得した。

〈国内で最も再生されたダンス&ボーカルグループ〉では、Number_iが1位。2位以下にはBE:FIRST、TWICE、BTS、HANA、嵐、Stray Kids、JO1、TOMORROW X TOGETHER、aespaがランクインした。

【Spotifyまとめ】大反響「リスニング年齢」はどうやって算出したのか? あなたは何歳だった?


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