株式会社黒鳥社より、 ビジネスメディア「Quartz Japan」の若林 恵の人気連載をまとめた書籍『週刊だえん問答 コロナの迷宮』が発売される。ステイホーム中の4月にスタートしたUS版Quartzの特集シリーズ<Field Guides>を若林 恵が読み解く人気連載企画「週刊だえん問答」(旧タイトル:Guidesのガイド)をまとめた1冊。
アベノマスク、 Black Lives Matter、 リモートワーク、 芸能人の自殺、 5G 覇権、 医療崩壊、 デリバリー、 グローバルサプライチェーン、 香港、 大麻、 メンタルヘルス、 デジタル庁などをテーマに、 対立と分断とインフォデミックの迷宮をさまようポストコロナ世界の政治・社会・文化・経済を斜め裏から読み解く、 新しい形のニュース時評。本誌は、 聞き手も話し手も若林本人でありながら「仮想対談形式」で話が進む。 焦点を二つにすることで、 テーマに掲げた問題の複雑さをそのまま捉え、 その背後に絡み合うコンテクストを紐解こうと試みている。
Quartz Japanの人気連載の待望の書籍化! 若林恵『週刊だえん問答 コロンの迷宮』刊行!
コロナで迷宮化した世界を「だえん問答」で振り返るこの冬一番の必読書だ。 ※noteに掲載され、 話題を呼んだ若林による台湾の“デジタル担当大臣”オードリー・タンへのインタビューも特別収録。

目次

序文 だえんで眺めるポストコロナの世界 #1 メディカル・クラファンの矛盾 |医療クラウドファンディングは正義や公正を実現するものではない #2 デリバリーのジレンマ |エッセンシャルな仕事であるにもかかわらず、 まったく保護されていない使役 #3 ホームフィットネスの意義 |日々刻々と変わり続けるカラダをメンテナンスするということが本質 #4 ビデオカンファレンスの混線 |目的がごっちゃになっていままで会議が行われていたのだとすると #5 グローバルトレードの袋小路 |サプライチェーンは秘されてきたものだが、 それは永遠に変わる #6 ネットフリックスの期待値 |サブスクリプションビジネスは、 期待値のビジネスなんです #7 アフリカの教訓 |アフリカはHIVからエボラまで何度も危機を迎えてきた経験があります #8 Z世代のポテンシャル |「大人」を介在させずに、 経済や社会を回していくことが可能 #9 サイエンスの受難 |科学の客観的信憑性は、 自分の信念に合致するかどうかの問題 #10 化石産業の末路 |2019年は代替エネルギーが石炭の電力生産量を下回る最後の年になる #11 コミュートの革命 |「移動のタイミング」を自己決定できるかどうか #12 メンタルヘルスの転回点 |「自分は取り残されている」という感情のなかで人が危険な状態になっていく #13 アンチレイシストの訓練 |私たちは「人の話に耳を傾けること」をちゃんと訓練されていない #14 チャイナの新世界秩序 |コロナのトンネルを抜けたらそこは中国だった #15 エルダーケアの再生 |「不自由になったら金で不自由を補う」というモデルには限界がある #16 カンナビスの曲がり角 |大麻の販売所は「エッセンシャル」とみなされていた #17 オフィスの再想像 |「リモートがデフォルト」の環境は「ブルシット・ジョブ」を増やす #18 香港のダブルバインド |「14億人の巨大市場」という壮大なハニートラップ #19 大学のトランスフォーメーション |2020年末までに、 日本のIT人材は質的に30万人以上の不足に陥る #20 ネクストバブルの恐怖 |上手いストーリーを思いついて布教に成功すれば、 どでかいことが起きる #21 意思決定のパラドクス |意思決定の合理性が高まれば高まるほど人間の弱さが浮き彫りに #22 テレビコマーシャルの瀬戸際 |広告はただのイメージであって、 企業はそこでは何の行動も約束していない #23 ホームオフィスの含意 |そもそも「家で仕事をすること」はいつから当たり前でなくなったのか #24 リモートチームの黄金時代 |ワーカー同士の力でさまざまな問題を調停していく仕組み #25 データの洪水 |データのないところでもち出されるインサイトはただの「思いつき」 #26 コンサルの持続可能性 |完成したモノの出来よりもプロセス自体を重視していく方向に #27 ポッドキャストの時代性 |空気の振動として伝わる「信頼性」みたいなこと 特別収録 オードリー・タンとの対話(オードリー・タン×若林恵) あとがき 新しい習慣
編集部おすすめ