悠久の物語が息づく地、ムルジュガ西オーストラリアの秘境が、ユネスコ世界遺産として名を刻んだ理由とは?

  

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透き通るようなターコイズブルーの海を背景に、幾重にも重なる赤い岩肌が広がる──その壮大な景観は、時を超えて人々を魅了し続ける。西オーストラリア州、ピルバラ地方にあるムルジュガは、そんなドラマチックな大自然と深いスピリットが共存する場所だ。


2025年7月11日、この“ムルジュガの文化的景観”がユネスコの世界遺産リストに正式登録された。これでオーストラリア国内の世界遺産は21件目。先住民アボリジナル文化に関する評価としては、2件目の快挙となった。

ダンピア諸島とバーラップ半島に位置するムルジュガ。幾層にも重なる赤い岩の断崖には、推定5万年以上前から刻まれてきたという約200万点にもおよぶペトログリフ(岩絵)が点在。土地・海・儀式・家族・精霊というアボリジナルの人々の物語が、静かに、そして力強く語られている。

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42の島々からなるダンピア諸島は、まるで地球が描いたアートピース。総面積は10万ヘクタールに及び、壮観という言葉すら追いつかないスケール感を誇る。ここを訪れるには、自然と文化への敬意を忘れず、文化的配慮や共同の保護意識の大切さを理解することが求められるという。土地のスピリットにきちんと耳を傾ける──そんな旅人だけが、この地の本質に触れることができるのだろう。

今回のユネスコ世界遺産登録は、単なる景観の美しさにとどまらず、そうした生きた伝統や受け継がれてきた文化的知識に、世界が光を当てた証しだ。次の旅は、ムルジュガで“時間と文化を遡る体験”というのはいかがだろうか?

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