損害保険ジャパン株式会社は5月1日、同社委託先でのランサムウェア被害について発表した。

 これは同社が書類保管に関する業務委託契約を締結している株式会社ギオンにて、検索情報が格納されたサーバにランサムウェア攻撃があり、顧客の事故調査に関する情報が漏えいした可能性が判明したというもの。
2024年5月7日にギオンから報告があり、発覚した。

 損害保険ジャパンではギオンに対し、首都圏の保険金サービス部門で対応した自動車保険や火災保険等における事故の支払いに関わる書類の保管・配送業務を委託しており、その業務に必要な情報(データ上は顧客の氏名、事故日等)をギオンと共有している。

 ギオンでは、外部の専門業者に漏えいの可能性のある取引先全ての調査を依頼しており、調査結果に基づく対応について、2025年4月2日に損害保険ジャパンに報告があった。

 調査結果によると、データファイルを外部へ送信するソフトウェア実行の痕跡や、共有ネットワークドライブへの接続は確認されておらず、情報が外部に漏えいした可能性は低く、現時点でギオンから外部への情報流出や、情報が不正利用された事実は確認されていない。

 損害保険ジャパンでは、情報自体は顧客を特定する内容ではないものの、第三者にデータが閲覧された可能性を否定できないことから、5月1日の公表をもって顧客への通知とすることを決定している。

 漏えいした可能性がある顧客情報は、ギオンが倉庫に保管している書類を検索する際に必要となる顧客の氏名で、被害にあったシステムから閲覧された可能性がある件数は約75,000件。

 損害保険ジャパンでは今後、委託先に対する定期的なセキュリティ対策の確認を行うとのこと。

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