都市部と農村部の格差が極めて大きい中国では、所得や街の発展のみならず教育面でも格差が大きい。この点で日本はどんな辺鄙な場所でも一定の教育レベルが確保されている。
中国メディアの百家号はこのほど、日本の離島にある学校について紹介する記事を掲載し、「教育とはなんたるものか、深く考えさせられた」と伝えている。

 記事が紹介したのは、遠く離れた離島にある生徒数わずか10人の小学校だ。図書室は、利用者が10人とはいえ非常に多くの本が置かれていることや、理科の実験室もちゃんとあって、器具や教材も豊富にあり、望遠鏡まであると驚いている。また、音楽室もあってピアノもあり、プールまで付いていると紹介した。こうした設備は、中国の貧困農村部の学校にはまずない設備だ。

 そのうえで記事は、日本の教育にはいくつかの特徴があると分析した。それは、公立学校は都市部も農村部も同じ設備で公平であること、公立学校にはプールのほか運動場もあってスポーツに親しむ環境が整っていること、教師は定期的に学校が変わるので教育の公平さが保たれていること、1クラスの人数が35人程度に押さえられていること、教師という職業が尊敬されていることなどだ。

 それで記事は、日本と中国の学校設備にはまだ差があることは明らかだと指摘した。例えばプールは日本では多くの小学校にあるものだが、中国では大都市の学校でもプールのある学校はごくわずかだという。また、農村部の学校設備はどこも劣悪で、特に教師の給料が都市部よりずっと低いので教師の質もずっと低いという問題があると伝えている。

 中国では最近、教育改革が進められていて、宿題の量を減らしたり、教育産業に大きな規制をかけたり、習近平国家主席の思想を教えたりしているが、記事が紹介するような学校設備や教師の待遇などの改革も必要なのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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