火をつけると燃えることから、「燃える氷」とも呼ばれるメタンハイドレートは、石油・天然ガスに代わる次世代資源として注目されている。しかし、その採掘は技術的な困難を伴うため、なかなか実用化できていないのが現状だ。
中国メディアの快資訊はこのほど、このメタンハイドレート採掘の分野で中国は日本を超えて世界最先端の技術を有しているとする記事を掲載した。

 記事はまず、メタンハイドレートは深海の海底や永久凍土の下に埋もれているため、その採掘は非常に難しいと指摘した。その埋蔵量が非常に多いとはいえ、多くの国で実験的なサンプルの採掘しかできていないのが現状だと伝えている。メタンハイドレートそのものはクリーンなエネルギー源だが、その採掘過程で強力な温室効果ガスであるメタンガスが発生する恐れがあることも、採掘を難しくしている要因だという。

 しかし記事は、この点で中国は世界をリードしていると自賛した。それは、藍鯨2号という海洋掘削プラットフォームによって、2度目のメタンハイドレート採掘試験に成功したからだという。記事によると、南シナ海で行われたこの採掘試験で、水深1200メートル以上の海底からメタンハイドレート採掘に成功したという。

 記事によれば、南シナ海の海底には中国のエネルギー需要の数百年分に相当するメタンハイドレートがあるという。それで、現状では原油や石炭に依存している中国は、仮に米国などによってマラッカ海峡を封鎖されると中国の発展そのものが阻害されてしまうと指摘する一方、メタンハイドレートがあれば原油や石炭に依存せずに済むと分析している。

 最後に、メタンハイドレートの採掘は米国で行われているシェールガス採掘より難しいと主張し、そのメタンハイドレートの採掘に成功している中国は高い採掘技術を持つことを意味すると主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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