中国の習近平国家主席は、「トラもハエも叩く」として、汚職を厳しく取り締まってきた。その結果、以前と比べると表立った汚職はずいぶん減ったと言われるが、現実には陰で腐敗がまだ続いていると多くの中国人が感じているようだ。
では、日本で暮らす中国人の目に「日本の腐敗度合い」はどのように映っているのだろうか。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、「日本の公務員は汚職が非常に少ない」と紹介する動画を配信した。
動画では、日本の公務員には「地方公務員」と「国家公務員」の2種類あると紹介した。そのうえで、いずれの公務員も「定期的に人事異動がある」ことが、汚職を防ぐ上で大きな役割を果たしていると説明した。確かにこれは、業者との癒着を防ぐ一定の効果があると言えるだろう。
このほか、「汚職に対する罰則が非常に厳しいこと」も大きな要因だと分析した。そのため「大きな抑止力が働く」としている。それで、「汚職防止のためのシステムについて、日本に学ぶべきではないだろうか」と締めくくっているが、汚職に対する罰則の厳しさでいえば、賄賂の金額によっては死刑すらありうる中国の方が厳しいのではないだろうか。
この動画を見た中国のネットユーザーからは、「これは良い法律だ」、「2年から3年で人事異動というのは良いシステムだと思う」、「良い事例はお手本にするべき」などのコメントが寄せられ、大いに参考になると感じたようだ。それだけ中国の汚職問題は根深く、なかなかなくなる気配がないということなのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)