中国語には「借鶏生蛋」という言葉がある。直訳すれば「ニワトリを借りてきて、たまごを生ませる」という意味であり、日本語で言えば「人の褌で相撲を取る」という意味合いの言葉だ。
記事はまず、日本がどのように「他人のニワトリでたまごを生ませた」のか振り返っている。日本サッカーは昔から強かったわけではなく、1980年代末には「中国の方がずっと強かった」と指摘した。
しかし、後に日本はプロリーグの開幕と合わせて外国から優れた選手を招き、将来性のある選手を海外に送り出すなどの施策を展開したとし、日本はこうやって強くなったのだと主張した。日本の成功を見た中国サッカー界は日本と同じような方法を取ることで、中国サッカーを強くしようとしたと紹介し、ピーク時には6人の中国人選手が欧州でプレーしていたほどだと紹介した。
しかし、この方法で中国は成功しなかった。この理由について記事は、言葉の問題もあり、中国人選手が現地のチームに溶け込めなかったことのほか、社会主義と民主主義の違いなのか、「価値観も違っていて、中国人選手はなかなかボールすら回してもらえなかった」と強調。選手個人のレベルや国全体のサッカーのレベルが大きく異なるなか、単に日本の真似をするだけでは強くなれるはずがないと主張した。
そのため記事は、中国サッカーは「他人を頼る前に、自分を頼りに努力するしかない」と結論付けている。また、かつて中国サッカーは日本より強かった時代があり、当時は自分たちの努力だけで強くなったはずだと主張し、「功を焦らず、努力を継続できれば、中国サッカーにも未来はあるはずだ」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)