中国の製薬会社、三葉草生物(02197/香港)は2月14日、開発した追加接種用新型コロナワクチンが中国国内で流通開始したことを発表した。
同社は公告の中で、自社開発の組み換えタンパク新型コロナワクチンの流通が始まり、すでに浙江省長興県で接種が行われていることを明らかにした。
説明によれば、5カ国の3万人以上を対象に実施した第2/3相臨床試験において、試験期間中に流行したすべての新型コロナウイルス株によって引き起こされる重症で入院治療が必要な感染症状に対する保護効果が100%となったほか、感染者の家族がワクチン接種を受けていない家庭と比べて、同ワクチンを接種した家庭における家族間感染の可能性が84%低減された。
同社は、浙江省以外でも自社が戦略的な強みを持つ省、直轄市において同ワクチンを流通させる準備をすでに進めており、今年1~3月には複数の省、直轄市での流通が実現する見込みだとしている。また、二国間供給合意によって生じうる潜在的な売上、影響力を踏まえ、アジア太平洋地域やラテンアメリカを中心とした国を選定し、優先的に認可申請や緊急使用申請を進めることを検討する姿勢を示した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)