マレーシアや香港などで出版事業を手掛ける世界華文媒体(00685/香港)が5月29日、2023年3月期通期の決算を発表し、増収した一方で収益が赤字となったことを明らかにした。
23年3月期通期の売上高は1億3265万米ドルで、前期の1億2238万ドルから8.39%増加した。
当期の増収は、新型コロナの感染収束に伴い世界各国が海外渡航を解禁する中で観光および観光関連サービス事業の売上が大きく伸びたことによるもので、主要事業である出版・印刷セクションの売上は前期とほぼ同水準だった。
当期の純損益は88万ドルの赤字で、前期の16万ドルから赤字幅が5.45倍に拡大した。また、前期は40万ドルの黒字だった会社株主に帰属する純損益も24万ドルの赤字に転落した。コストの増加幅が売上高を上回って売上総利益率が低下したこと、為替差損などその他の損失が大きかったことなどが収益を圧迫した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)