中国の政策に対する期待感が相場を支える流れ。中国国家発展改革委員会(発改委)の趙辰昕・副主任は28日、今年の経済成長目標「5.0%前後」の達成に自信を示したうえで、「経済状況の変化に応じて新たな政策を公表する」と述べた。市場では金融緩和策が打ち出されるとの観測も高まっている。ただ、全体としては動意を欠く。大型連休を前に、積極的な売買も手控えられている。メーデーに絡んだ祝日により、本土市場は5月1~5日が休場。香港市場は1日がメーデー、5日が仏誕節で飛び石の休場となる。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス:241/HK)が7.2%高、創薬支援の無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)と民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)がそろって4.2%高と上げが目立った。
セクター別では、自動車が高い。吉利のほか、浙江零ホウ科技(9863/HK)が8.1%、蔚来集団(9866/HK)が4.9%、理想汽車(2015/HK)が1.9%ずつ上昇した。そのほか、スマートドライブ関連の地平線(9660/HK)が13.7%高、速騰聚創科技(2498/HK)が4.6%高、知行汽車科技(蘇州)(1274/HK)が4.5%高と値を上げた。
消費セクターの一角も物色される。
半面、中国の不動産セクターはさえない。中国奥園集団(3883/HK)が3.2%、旭輝HD(884/HK)と中国金茂HD(817/HK)がそろって1.7%、世茂集団HD(813/HK)が1.2%ずつ下落した。
一方、本土マーケットは小幅に3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.05%安の3286.66ポイントで取引を終了した。発電が安い。金融、エネルギー、酒造なども売られた。半面、医薬は高い。ハイテク、素材、自動車、不動産も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)