休場明け3日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比14.49ポイント(0.43%)高の3361.98ポイントと反発した。
 投資家心理がやや上向く流れ。
米中対立の警戒感が薄れつつあることや、中国の政策に対する期待感が相場を支えている。貿易問題を巡る米中対立が懸念される中、米ホワイトハウスの報道官は2日、トランプ米大統領が週内に中国の習近平・国家主席と会談する可能性が高いと述べた。また、中国景況感の悪化が続いていることを背景に、当局は追加の景気対策を打ち出すとの観測も広がっている。取引時間中に発表された民間集計による5月の財新・中国製造業PMIは48.3に低下し、予想(50.7)外に景況判断の境目となる50を8カ月ぶりに割り込んだ。先週末に公表された5月の製造業PMI(国家統計局などによる)に関しても、節目の50を依然下回っている。ただ、上値は限定的。米中協議の進ちょくを見極めたいとするムードも漂っている。(亜州リサーチ編集部)
 銀行株が上げを主導。興業銀行(601166/SH)が4.7%高、上海銀行(601229/SH)が4.2%高、中信銀行(601998/SH)が3.4%高、招商銀行(600036/SH)が1.2%高で引けた。保険株や証券株も値を上げている。
 医薬株もしっかり。浙江華海薬業(600521/SH)が7.6%、健康元薬業集団(600380/SH)が2.9%、国薬集団薬業(600511/SH)が2.5%、天士力医薬集団(600535/SH)と康縁薬業(600557/SH)がそろって2.4%ずつ上昇した。
ハイテク株、素材株、軍需産業株、インフラ建設株、不動産株なども買われている。
 半面、自動車株は安い。安徽江淮汽車集団(600418/SH)が7.7%、上海汽車集団(600104/SH)が5.9%、東風汽車(600006/SH)が1.5%、北汽福田汽車(600166/SH)が1.4%ずつ下落した。公益株、エネルギー株、消費関連株、運輸株も売られている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.16ポイント(0.45%)安の255.66ポイント、深センB株指数が3.87ポイント(0.33%)高の1186.54ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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