米中対立の緩和期待が相場を支える流れ。外電は日本時間11日、米中両国は貿易摩擦緩和に向けた「枠組み」で合意したと報じた。ロンドンで9~10日の2日間、約20時間にわたり実施された米中の閣僚級協議では、先月スイスのジュネーブで合意した内容を確実に実行する方法を巡り、暫定的な取り決めで合意したという。詳細はまだ明らかにされていないが、ラトニック米商務長官によると、米中の代表団は今回の提案事項を持ち帰り、それぞれの首脳が合意すれば実行に移される。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、アルミ加工の中国宏橋集団(1378/HK)が4.6%高、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(2628/HK)が4.6%高、自動車大手の比亜迪(BYD:1211/HK)が3.8%高と上げが目立った。
セクター別では、中国の金融が高い。中国人寿保険のほか、中国平安保険(2318/HK)が2.7%、招商銀行(3968/HK)が2.8%、中国工商銀行(1398/HK)が2.5%、広発証券(1776/HK)が6.2%、中信証券(6030/HK)が3.0%ずつ上昇した。
中国の不動産セクターも急伸。遠洋集団HD(3377/HK)が12.0%高、雅居楽集団HD(3383/HK)が5.0%高、建発国際投資集団(1908/HK)が4.6%高、世茂集団HD(813/HK)が4.1%高で引けた。
レアメタル・非鉄セクターも物色される。中国宏橋集団のほか、希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD(769/HK)が18.2%高、モリブデン中国最大手の洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.1%高、リチウム製品の江西カン鋒リ業(1772/HK)が3.4%高、希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が1.8%高で取引を終えた。
半面、医薬セクターはさえない。三生製薬(1530/HK)が4.2%、四環医薬HD集団(460/HK)が3.4%、石薬集団(1093/HK)が2.8%、永泰生物製薬(6978/HK)が1.8%ずつ下落している。
本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.52%高の3402.32ポイントで取引を終了した。保険・証券が高い。非鉄・レアアース、消費関連、ハイテク、自動車、エネルギー、インフラ関連、公益、運輸、銀行なども買われた。半面、医薬の一角は安い。通信も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)