12日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比0.34ポイント(0.01%)高の3402.66ポイントと小幅に続伸した。
 米中貿易交渉の進展が相場を支える流れ。
貿易と関税の問題を巡り、10日(日本時間11日朝方)まで開かれた米中の閣僚級協議で、両国が5月に合意した内容を確実に実行することで意見が一致したことを引き続き材料視した。トランプ米大統領はその後、貿易摩擦緩和に向けた「枠組み」は自身と中国の習近平・国家主席の承認を経て完了すると自身のSNSに投稿している。ただ、上値は重い。中国発の新規買い材料に乏しい中、指標発表も気がかり材料となっている。中国では週明け16日、5月の小売売上高や鉱工業生産などが公表される予定だ。市場コンセンサス予想では、4月実績をやや下回る見込みとなっている。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、自動車の上げが目立つ。広州汽車集団(601238/SH)と重慶千里科技(601777/SH)がそろって4.8%高、安徽江淮汽車集団(600418/SH)が4.6%高、北汽福田汽車(600166/SH)が1.1%高で引けた。
 医薬株も高い。康縁薬業(600557/SH)が5.6%、昭衍新薬(603127/SH)と薬明康徳(603259/SH)がそろって4.1%、浙江華海薬業(600521/SH)が2.4%、江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が2.0%ずつ上昇した。銀行・保険株、素材株なども買われている。
 半面、酒造株は安い。
青島ビール(600600/SH)と江蘇今世縁酒業(603369/SH)がそろって2.5%、山西杏花村フェン酒(600809/SH)が1.8%、重慶ビール(600132/SH)が1.7%、貴州茅台酒(600519/SH)が1.4%ずつ下落した。半導体株、エネルギー株、公益株、運輸株も売られている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.13ポイント(0.05%)高の257.02ポイント、深センB株指数が9.74ポイント(0.82%)安の1172.78ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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