中国景況感の低迷が重し。寄り付き直後に公表された国家統計局による6月の中国景況感指数に関しては、製造業PMIが49.7と市場予想(49.6)をやや上回ったが、景況判断の境目50は3カ月連続で下回った。様子見ムードも漂う。香港市場はあす7月1日、香港特別行政区設立記念日の祝日で休場となる。買い手控え要因として意識された。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国当局は経済成長目標達成のため、景気対策を強めるとの見方が根強いほか、米株の高値更新も支えとなった。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が3.3%安、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が3.2%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が2.8%安と下げが目立った。理想汽車については、4~6月期の納車見通し下方修正が売り材料視されている。
セクター別では、中国の不動産が安い。龍湖集団のほか、遠洋集団HD(3377/HK)が4.3%、合景泰富集団HD(1813/HK)が3.2%、中国海外宏洋集団(81/HK)が2.2%、旭輝(884/HK)が2.0%ずつ下落した。
中国の銀行セクターもさえない。
半面、太陽光発電の関連銘柄は高い。福莱特玻璃集団(6865/HK)が7.6%、協キン科技HD(3800/HK)が7.5%、陽光能源HD(757/HK)が6.1%、信義光能HD(968/HK)が4.2%ずつ上昇した。
本土マーケットは3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.59%高の3444.43ポイントで取引を終了した。ハイテクが高い。軍需産業、消費関連、自動車、医薬、不動産なども買われた。半面、金融の一角は安い。空運、エネルギー、産金も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)