中国の政策に対する期待感が引き続き相場を支える流れ。チベット自治区のヤルンツァンポ川の下流で19日、世界最大級の大規模水力発電ダムが着工した。同プロジェクトの総投資額は約1兆2000億人民元(約24兆8200億円)に上り、市場では景気刺激策の一環だとの見方が広がっている。また、中国では月末までに、下半期の政策方針を決定する中央政治局会議が開かれる予定。新たな経済対策が打ち出されるとの思惑もある。ただ、上値は限定的。上海総合指数はこのところの上昇で約3年半ぶりの高値水準を切り上げていることもあり、売り圧力も意識されている。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、電力設備・工事やゼネコン、セメントなどインフラ建設関連の上げが目立つ。東方電気(600875/SH)や中国電力建設(601669/SH)、中国能源建設(601868/SH)、
中国交通建設(601800/SH)、華新水泥(600801/SH)、安徽海螺セメント(600585/SH)などが10.0%(ストップ)高で引けた。
石炭・石油株もしっかり。中国中煤能源(601898/SH)が9.4%、陝西煤業(601225/SH)が7.9%、中国神華能源(601088/SH)が4.5%、中国石油化工(600028/SH)が1.9%ずつ上昇した。非鉄・鉄鋼株、産金株、消費関連株、医薬株、公益株、運輸株、不動産株なども買われている。
半面、銀行・保険株はさえない。中国農業銀行(601288/SH)が1.5%、中国工商銀行(601398/SH)が1.3%、中国銀行(601988/SH)が1.2%、中国太平洋保険(601601/SH)が1.3%、中国平安保険(601318/SH)が0.9%ずつ下落した。自動車株も売られている。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.81ポイント(0.69%)高の263.86ポイント、深センB株指数が9.36ポイント(0.74%)高の1271.27ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)