14日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比17.02ポイント(0.46%)安の3666.44ポイントと4日ぶりに反落した。
 指標発表前に利益確定売りが優勢となる流れ(上海総合指数は前日、約3年11カ月ぶりの高値水準を回復している)。
中国ではあす15日、7月の小売売上高や鉱工業生産、1~7月の鉱工業生産や不動産投資などが公表される予定だ。いずれも前回から伸びが鈍化すると予想されている。融資下振れも逆風。前日引け後に公表された7月の中国金融統計では、人民元建て新規融資額が前年同月比で500億人民元(約1兆200億円)減少し、2005年7月以来のマイナス成長に落ち込んだ(市場予想は3000億人民元の増加)。中国の政策に対する期待感などで小高く推移していたが、上値は重く、指数は引けにかけてマイナスに転じている。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、自動車の下げが目立つ。遼寧曙光汽車集団(600303/SH)が3.0%安、北汽福田汽車(600166/SH)が2.9%安、北汽藍谷新能源科技(600733/SH)が2.6%安、重慶千里科技(601777/SH)が2.5%安、東風汽車(600006/SH)が2.1%安で引けた。
 軍需産業株も安い。弾薬・ロケットの長城軍工(601606/SH)が7.1%、航空製品の中国航発航空科技(600391/SH)が4.4%、監視レーダーなど電子機器メーカーの四創電子(600990/SH)が3.5%、航空用エンジンメーカーの中航動力(600893/SH)が3.2%、衛星開発・運用の中国衛星(600118/SH)が3.0%、軍用電子機器の中国海防(600764/SH)が2.8%ずつ下落した。資源・素材株、医薬株、公益株、不動産株、運輸株、インフラ建設株なども売られている。
 半面、金融株はしっかり。中国農業銀行(601288/SH)が1.8%、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が1.5%、中国太平洋保険(601601/SH)が4.9%、中国平安保険(601318/SH)が1.7%、華泰証券(601688/SH)が3.4%、東方証券(600958/SH)が1.9%ずつ上昇した。

金融株の上昇が寄与し、上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は0.6%逆行高している。そのほか、半導体株も買われた。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.63ポイント(0.61%)安の265.54ポイント、深センB株指数が1.85ポイント(0.14%)安の1312.32ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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