前週末の好地合いを継ぐ流れ。中国の政策に対する期待感が引き続き相場を支えた。7月の中国経済統計が総じて弱含む中、当局は追加の景気対策を打ち出すとの観測が広がっている。また、中国人民銀行(中央銀行)は15日、四半期金融政策報告書を公表。ハイテクと消費分野の成長支援を強化する方針が示された。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ハイテクの上げが目立つ。電子機器メーカーの方正科技集団(600601/SH)が10.0%(ストップ)高、電子部品メーカー大手の環旭電子(601231/SH)が8.4%高、業務ソフト開発大手の用友網絡科技(600588/SH)が7.3%高、プリント基板(PCB)大手の深セン景旺電子(603228/SH)が5.7%高、IC設計の上海韋爾半導体(603501/SH)が3.7%高で引けた。
自動車株も高い。長城汽車(601633/SH)が6.6%、重慶千里科技(601777/SH)が6.2%、北汽藍谷新能源科技(600733/SH)が5.7%ずつ値を上げた。長城汽車は海外展開の進ちょくが好感されている。同社は15日、自社にとってブラジル初の現地工場を完工させた。また、先週公表した1~7月のタイ国内販売は前年同期比で倍増している。
証券株もしっかり。中信建投証券(601066/SH)が2.1%高、中信証券(600030/SH)が1.9%高、中泰証券(600918/SH)と中国国際金融(601995/SH)がそろって1.4%高で取引を終えた。消費関連株、自動車株、資源・素材株、軍需産業株、インフラ建設株、運輸株、銀行・保険株なども買われている。
半面、不動産株はさえない。信達地産(600657/SH)が3.6%、光明地産(600708/SH)が1.9%、金地集団(600383/SH)が1.7%、保利発展控股集団(600048/SH)が1.5%、華遠地産(600743/SH)が1.4%ずつ下落した。不動産市場の回復が遅れていることや、人民銀行は重点支援先を不動産業などから転換するとの見方が重しとなっている。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.63ポイント(0.99%)高の269.91ポイント、深センB株指数が11.92ポイント(0.90%)高の1333.18ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)