19日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比0.74ポイント(0.02%)安の3727.29ポイントと3日ぶりに小反落した。
 中国の金利上昇が警戒される流れ。
中国10年国債利回りはこのところ上昇基調を強め、前日は4月2日以来の高水準に達した。19日は中国人民銀行(中央銀行)が短期資金を大規模供給し、上昇は一服しているが、市場関係者によると資金調達コストは依然として高いままだ。売り圧力も意識される。上海総合指数は前日、約10年ぶりの高値水準を回復した。
 ただ、下値は限定的。中国の政策に対する期待感が根強く、指数は高く推移する場面もあった。李強・首相は18日、消費促進や住宅市場安定に注力し、経済成長を維持していく方針を改めて表明。今年の成長目標「5.0%前後」を達成することに努めると強調している。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、保険・証券の下げが目立つ。中国人寿保険(601628/SH)が2.4%安、中国太平洋保険(601601/SH)が2.1%安、中国平安保険(601318/SH)が1.9%安、中信証券(600030/SH)と信達証券(601059/SH)がそろって2.1%安、中信建投証券(601066/SH)が1.7%安で引けた。
 医薬株も安い。薬明康徳(603259/SH)が6.9%、昭衍新薬(603127/SH)が2.9%、江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が2.2%、津薬達仁堂集団(600329/SH)が1.6%ずつ下落する。
資源・素材株、半導体株、軍需産業株なども売られた。
 半面、不動産株は物色される。華麗家族(600503/SH)が10.0%(ストップ)高、京能置業(600791/SH)が4.0%高、新湖中宝(600208/SH)が3.7%高、信達地産(600657/SH)が1.5%高で取引を終えた。消費関連株、自動車株、銀行株、公益株なども買われている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.97ポイント(0.36%)安の268.94ポイント、深センB株指数が2.05ポイント(0.15%)高の1335.22ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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