投資家のリスク選好が強まる流れ。米長期金利の低下や、海外の株高、中国の政策期待などが追い風だ。米利下げサイクルの期待が高まり、1日の米債券市場では長期金利の指標となる10年債利回りが急低下(債券価格は反発)。米連邦準備理事会(FRB)は雇用安定化のため、追加利下げをするとの観測が改めて強まった。昨夜の欧米市場では、主要株価指数が軒並み上昇。米国ではNYダウが0.1%高と4日続伸し、連日で史上最高値を更新した。
一方、中国では国慶節・中秋節の大型連休が1日にスタート。本土市場は8日まで休場とあって(香港市場は7日が休場)、国内発の新規材料には乏しいものの、政策期待は続いている。次期5カ年計画(2026~30年)について討議する20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)に関しては、今月20~23日に開催される予定だ。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が12.7%高、太陽光発電(PV)用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が9.9%高、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が8.6%高と上げが目立った。
セクター別では、半導体が高い。SMICのほか、華虹半導体(1347/HK)が7.1%、晶門半導体(2878/HK)が6.8%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が4.7%、英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)が4.4%ずつ上昇した(華虹と上海復旦微電子は最高値更新)。
産金・非鉄セクターも物色される。霊宝黄金(3330/HK)が10.7%高、赤峰吉隆黄金鉱業(6693/HK)が6.9%高、紫金鉱業集団(2899/HK)が4.0%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が12.9%高、江西銅業(358/HK)が3.2%高で引けた(霊宝と紫金、江西銅業は上場来高値更新)。産金株については、金相場が連日で最高値を更新していることも支援材料となっている。
医薬セクターもしっかり。江蘇恒瑞医薬(1276/HK)が6.0%高、康希諾生物(6185/HK)が5.7%高、翰森製薬集団(3692/HK)が5.3%高、石薬集団(1093/HK)が3.0%高で取引を終えた(江蘇恒瑞は上場来高値更新)。石薬集団については、子会社の石薬創新製薬(300765/SZ)を香港メインボードに重複上場させる計画を明らかにしたことも材料視されている。
半面、中国不動産セクターは安い。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)











