利益確定売りが先行する流れ。ハンセン指数はこのところ急ピッチに上昇し、足もとでは2021年7月以来の高値水準を回復していた。また、中国が大型連休中で、新規の買い材料に乏しいことも売りが出やすい一因となっている。中国では国慶節・中秋節の大型連休が1日にスタート。本土市場は8日まで、香港市場は7日が休場だ。
もっとも、下値を叩くような売りはみられない。米株高値更新や、中国政策期待などが支えとなっている。米利下げサイクルの期待感が続く中、昨夜の米株市場では主要3指数がそろって史上最高値を更新した。中国では今月20~23日に、次期5カ年計画(2026~30年)について討議する20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)が開催される予定。会議では、人工知能(AI)技術の発展なども重要な議題になるとみられている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、自動車大手の比亜迪(BYD:1211/HK)が4.5%安、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が3.5%安、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が3.1%安と下げが目立った。
セクター別では、自動車が安い。
中国不動産セクターもさえない。世茂集団HD(813/HK)が2.8%安、中国金茂HD(817/HK)が2.7%安、龍湖集団HD(960/HK)が2.4%安、合景泰富地産HD(1813/HK)が1.8%安で引けた。
半面、発電設備の銘柄は物色される。上海電気集団(2727/HK)が12.6%、東方電気(1072/HK)が6.3%、ハルビン電気(1133/HK)が5.7%ずつ上昇した。そのほか、風力発電で中国最大手の龍源電力集団(916/HK)が1.7%高、原子力発電所運営で中国最大手の中国広核電力(1816/HK)が1.4%高と値を上げている。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)