米中対立の緩和期待が買い安心感を誘う流れ。
一方、取引時間中に公表された中国指標では、注目の7~9月期GDP成長率が前年同期比4.8%増と市場予想(4.7%)をやや上回ったが、前四半期(4~6月)の実績(5.2%)を下回った。そのほか、9月の鉱工業生産は大幅に上振れたものの、小売売上高は前月実績を下回り、1~9月の都市部・固定資産投資は予想に反し縮小。1~9月の不動産開発投資は13.9%減と縮小傾向が続いた。中国経済の鈍化懸念はくすぶるものの、当局は今年の成長率目標「5.0%前後」を達成させるため、追加の経済対策を打ち出すとの見方も根強く、嫌気する売りは限定されている。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ハイテクの上げが目立つ。パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が8.7%高、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が3.5%高、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が3.4%高、半導体モジュール生産の嘉興斯達半導体(603290/SH)が2.8%高で引けた。
エネルギー株もしっかり。
半面、産金やレアアース・非鉄の銘柄はさえない。赤峰黄金(600988/SH)が6.8%、山東黄金(600547/SH)が6.3%、中金黄金(600489/SH)が5.3%、広晟有色金属(600259/SH)が3.7%、北方希土(集団)高科技(600111/SH)が1.5%、中国アルミ(601600/SH)が1.2%ずつ下落した。公益株、通信株も売られている。
外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.05ポイント(0.02%)安の259.91ポイント、深センB株指数が3.62ポイント(0.27%)高の1341.54ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)