17日の香港マーケットは、主要89銘柄で構成されるハンセン指数が前日比233.37ポイント(0.92%)高の25468.78ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が85.64ポイント(0.98%)高の8843.57ポイントと3日ぶりに反発した。売買代金は1831億4050万香港ドル(約3兆6554億円)にやや縮小している(16日は2015億2780万香港ドル)。

 自律反発狙いの買いが先行する流れ。ハンセン指数はこのところの下落で、11月21日以来、約1カ月ぶりの安値水準を付けていた。中国の経済対策も改めて意識される。16日発行の中国共産党機関誌「求是」に国家発展改革委員会が所得向上と消費拡大に関しての文章を掲載し、消費者に直接恩恵がある政策を強化する必要性を論じた。指数は後場に上げ足を速めている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(2628/HK)と中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)がそろって4.3%高、フィギュア・玩具の泡泡瑪特国際集団(ポップ・マート:9992/HK)が3.4%高と上げが目立った。
 セクター別では、消費関連が高い。李寧やポップマートのほか、食肉加工の中国雨潤食品集団(1068/HK)が3.4%、火鍋の呷哺呷哺餐飲管理(520/HK)が2.7%、テレビ(TV)の創維集団(751/HK)が2.6%、飲料水の農夫山泉(9633/HK)と日用雑貨チェーンの名創優品集団(9896/HK)がそろって2.0%ずつ上昇した。
 空運セクターも急伸。中国南方航空(1055/HK)が5.9%高、中国国際航空(753/HK)が4.0%高、中国東方航空(670/HK)が3.8%高で引けた。各社の月次営業実績は、旅行閑散期と言われる11月でも堅調で、年末年始や春節の予約増も期待されている。また、中国政府による日本への渡航自粛呼びかけの影響に関しても、マイナス影響は限定されたもよう。
中国の主要空港では、11月の旅客数が引き続き増加した。そのほか、ツアー会社の同程旅行HD(780/HK)が3.4%高、携程集団(9961/HK)が2.1%高と買われている。
 中国の保険・証券セクターもしっかり。中国人寿保険のほか、新華人寿保険(1336/HK)が3.2%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.0%高、中信証券(6030/HK)が3.4%高、華泰証券(6886/HK)が1.9%高で取引を終えた。
 本土マーケットも3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.19%高の3870.28ポイントで取引を終了した。ハイテクが高い。非鉄・産金、空運、消費関連、自動車、医薬、金融、インフラ関連なども買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)
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