中国の政策に対する期待感が相場を支える流れ。中国経済を巡る不透明感がくすぶる中、当局は経済対策を重視するスタンスを継続している。中国財政部は28日、週末に開いた全国財政工作会議の発表資料を公開し、「より積極的な財政政策を実施する方針」を改めて示した。設備更新と消費財買い替えを促す「両新」政策を継続する構え。買い替え補助の継続方針が示される中、関連銘柄を物色する動きが先行した。また、香港連休中の本土株が連騰したことや、米株が堅調に推移したことも買い安心感につながっている。ただ、上値は限定的。中国では31日、国家統計局などによる12月の製造業PMIと非製造業PMI、民間が集計する12月のRatingDog中国サービス業PMIが公表される。気がかり材料として意識された。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、電気自動車(EV)の上げが目立つ。比亜迪(BYD:1211/HK)が6.0%高、吉利汽車HD(175/HK)が4.8%高、理想汽車(2015/HK)が3.7%高で引けた。
半導体セクターも高い。
ロボット関連の銘柄群も物色される。上海微創医療機器人集団(2252/HK)が30.4%高、深セン市越疆科技(2432/HK)が12.7%高、深セン市優必選科技(9880/HK)が12.2%高、寧波均勝電子(699/HK)が2.8%高で前場取引を終えた。手術支援ロボットメーカーの上海微創医療機器人集団に関しては、自主開発した気管支鏡手術ロボット「独道(UniPath)」が国家薬品監督管理局の承認を正式に取得したことも支援材料。そのほか、ロボット産業に参入した新興EVメーカーの小鵬汽車(9868/HK)が6.3%高、ロボット向けに製品出荷する希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が2.2%高と値を上げた。
半面、マカオ・カジノは安い。美高梅中国HD(2282/HK)が13.5%、新濠国際発展(200/HK)が3.9%、金沙中国(1928/HK)が3.7%、永利澳門(1128/HK)が3.1%、銀河娯楽集団(27/HK)が2.2%ずつ下落した。
本土マーケットは9日続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.31%高の3975.92ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材が高い。ハイテク、自動車、銀行、空運、軍需産業なども買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)











