1967年6月17日、中国は初の水素爆弾(水爆)の爆発実験に成功した。 

 中国は1950年代半ば以降、毛沢東の号令のもとで核開発に力を入れた。
毛沢東は以前、核兵器について「結局は使えない“張子の虎”にすぎない」としていたが、朝鮮戦争(1950-52年)や第一次台湾海峡危機(1954-55年)を経て、「核の脅威を取り除き、国家の安全を守り、また、米国に対抗できる発言権を得るためには、核の保有が必要だ」と考えるようになったとされている。

 中国は当初、ソ連の技術支援を受けて核開発を進める計画だったが、後に中ソ対立などが原因でソ連が技術者を引き上げたため、独力で開発を続け、64年10月に初の原子爆弾の実験に成功した。

 その後、水爆原理の研究を強化し、66年12月に原理試験に成功。67年6月16日午前7時、中国北西部のゴビ砂漠上空において、初の水爆実験を行った。また、核弾頭の運搬手段として中距離ミサイルの開発にも力を注ぎ、70年5月には人工衛星の打ち上げに成功。1996年に通算45回目の核実験を行った後、中国は核実験の凍結を発表した。

 なお、96年に定められた包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効には、特定44カ国の署名・批准が必要だが、このうち北朝鮮、インド、パキスタンの3カ国は未署名。中国、エジプト、インドネシア、イラン、イスラエル、米国の6カ国は、署名済みだが批准はしていない。(編集担当:梅本可奈子)

【関連記事・情報】
【今日は何の日】1900年:連合軍、大沽砲台占領(2007/06/17)
社会>コラム>今日は何の日 - サーチナトピックス
編集部おすすめ