日本を代表するアニメ、機動戦士ガンダム。日本のみならず、世界に多くのガンダム愛好家が存在する。
このブログは中国のガンダム愛好家が、ガンダムのプラモデル、「ガンプラ」における日本産と中国産の品質の差について語ったものである。以下はその話題のブログより。
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 中国で生産・販売されているガンダムのプラモデル、「ガンプラ」の品質が日本原版のものに比べて劣るのはなぜだろうか。多くの人が自分のなりの答えを見出しているだろうが、私も経済と業界という切り口からこの問題を分析してみようと思う。

関連写真:そのほかの機動戦士ガンダムに関する写真

 まずは価格の差から分析する。中国産「ガンプラ」は日本の20~30%程度の値段で購入することが出来る。「安物買いの銭失い」といった概念の影響か、多くの人はこれこそが日本原版のプラモデルよりも質が劣る理由だと思っているだろう。しかし、だからと言って日本産プラモデルの20~30%程度の質だというわけではなく、大体70%程度の質は確保できており、その意味ではコストパフォーマンスは高いといえるだろう。

 中国産「ガンプラ」と日本産「ガンプラ」の値段に大きな開きが存在するのは品質の差に起因する。「ガンプラ」のコストのうち大部分は原材料であるが、模型においては、ある程度細部まで再現し、そこからさらに細かい所までこだわろうとすると、急激にコストが増加するのである。この再現度の差が中国産「ガンプラ」と日本産「ガンプラ」の差なのである。

 多くの人は「日本産ガンプラと同等の品質で製造することが可能であるはずなのに、それをしないのはなぜなのか」という疑問を持っているようだ。
これはプラモデル業界において、中国プラモデル製造業界が日本産ハイエンドプラモデルと住み分けをしているのが原因である。

 また、日本のプラモデル製造業者は中国には著作権侵害のプラモデルが氾濫していることを当然のごとく知っているが、特にアクションを起こしていない。これはソフトウェア業界におけるマーケティング戦略にも見られるように、偽物でも良いからまずは普及させるということであり、海賊版プラモデルが氾濫していてもハイエンド向けの日本産ガンプラの輸出・販売には大きな影響はないというのが主たる理由であろう。

 中国における「ガンプラ」市場は決して大きくない上に細分化が進んでいるため、中国産「ガンプラ」と日本産「ガンプラ」はうまく住み分けをしており、互いに縄張りを荒らす存在ではないのかもしれない。
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(出典:天涯碧草BLOG意訳編集)

 写真は香港で行われたアニメフェスティバル。参加業者がガンダムのプラモデル、「ガンプラ」を丁寧にディスプレイしている様子。(編集担当:畠山栄)

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