16日付中国新聞社電によると、中国海洋報はこのほど、「黄河の流れを変え、黄海に流すことで、領土を拡張せよ」などと主張する中国科学院海洋研究所の徐鴻儒副研究員の論文を掲載した。

 徐副研究員によると、黄河下流の河道の変化は世界で類を見ないほどめまぐるしい。
紀元前602年から1938年の2540年間では、氾濫(はんらん)は累計約1590回で、氾濫による河道の移動は26回、うち7回は極めて大きく河道が変化した。

 紀元前602年から1128年までの1730年間、黄河はほぼ現在と同じ流れで、(山東半島の北側の)渤海湾にそそいでいた。1128年から1855年までは流れが変わり、(山東半島南側)の黄海に流れ込んだ。1855年に河南省内で発生した大決壊で、あらためて河道が大移動して、現在とほぼ同じ流れに戻った。

 黄河は現在のところ、海に土砂を運ぶことにより年間31.3平方キロメートルの陸地を新たに形成しているとみられている。しかし渤海湾は国際海洋条約ですべて中国の主権が認められており、これ以上陸地が増えても中国にとって排他的経済水域(EEZ)が増えるなどメリットはない。また、2500年ごろまでには渤海湾全体が埋まってしまうなどの問題が出てくる。

 一方、黄河下流の河道を改めて山東省の南側に移して黄海に流し込めば、黄河による埋め立で陸地が増加し、自動的に領海やEEZが沖に向かって伸びていくというメリットがある。

 徐副研究員は、歴史的に黄河は黄海に流れたこともあり、現代の技術をもってすれば、河道の変更は十分に可能とした。黄河の流れが変わることにより発生する山東省の農業・生活用水の問題や他の水系に対する影響なども、解決または低減でき、利点の方が明らかに多いという。

 写真は黄河の流れ。河南省内での撮影。
(編集担当:如月隼人)

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