8日付天府早報によると、台湾籍の女優、林依晨さんが、出演したテレビドラマ『射雕英雄伝』の中で、「靖国神社のマークをつけた衣裳を着た」として、中国のインターネットの掲示板などに非難が相次いだ。

 林さんは劇中で、天皇・皇室の紋として定着している「菊花紋」と内閣総理大臣紋として使われている「桐花紋(五七の桐)」に似た模様がちりばめられた衣裳を着用した。
インターネットの掲示板には、「菊花紋」を靖国神社の紋と決めつけ、「日本の軍国主義の図案がある衣裳を着た。中華民族に対する裏切り行為」、「日本市場に進出するために、靖国神社の服装をした」などとの非難が寄せられた。

 「デザイナーを殴ってやる」などの書き込みもある。「五七の桐」は「もともと足利家の紋」などと紹介されたが、「そんなにすばらしい模様か?」との批判がある。「たいした問題ではない」との書き込みには「本当の中国人だったら、恥ずかしさと怒りを感じるはずだ」との反論が寄せられた。

 ドラマを制作した会社広報は「たしかに日本の皇室の菊花紋に似ているが、(ドラマの舞台になった)唐の時代には、広く使われていたデザインだ」、「中国国内で買った布地で仕立てた」、「衣裳は2回使っただけ。日本進出と関係するわけがない」などと説明した。

 中国では2001年、ファッション誌で日本の旭日旗(軍旗)を思わせるデザインの衣裳を着た女優のヴィッキー・チャオ(趙薇)さんの写真が掲載され、非難が殺到。チャオさんが謝罪文を発表したことがある。(編集担当:如月隼人)

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