新京報など中国メディアによると、北京市内でコカ・コーラ社の炭酸飲料「スプライト」を飲んだ13歳の中学生が水銀中毒になったことから、中国では「水銀入り飲料」問題への関心が高まった。

 中学生の水銀中毒は、病院での診察の結果、確認された。
ただし、警察が中学生の家を捜索したところ、室内には壊れた教材用温度計があり、使っていた水銀が机の上に残っていた。中学生は温度計を壊したが、父母には言わなかったと説明した。

 手についた水銀を誤飲した可能性もあるが、父親によると、缶入りのスプライトを与えた際には、両親の前で開けた。味がおかしかったので、残りをガラスのコップに入れたところ、ダイズほどの水銀があったという。病院で診察を受けたところ、胃から水銀が見つかった。中学生は現在も入院治療中だ。

 同事件が注目されたのは、2009年11月7日にも似たような事件があったからだ。21歳の男性がレストランで缶入りのスプライトを飲んだところ、水銀が入っていたという。男性は病院で水銀中毒と診察された。

 コカ・コーラ社は◆警察と合同で製品を検査したが、水銀が検出された例はなかった◆飲料生産に使う機械は、水銀をまったく使っていない。警察にも調べてもらった――と説明。出荷時に水銀が混入していた可能性は皆無という。
同社によると、製造管理に使う温度計も、電子式またはアルコールを使うもので、水銀温度計は使っていない。

 同社は「出荷後の流通時に何者かが故意に水銀を混入させたと考えてよい」と主張。同社製品に対する不安を高める「破壊活動」の可能性が高いという。(編集担当:如月隼人)

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