米アップル社の新・多機能携帯端末「ipad(アイパッド)」の国内販売が28日午前8時、ソフトバンクの直営店やアップルストアでスタートした。アップルストア銀座には約1200人が、ソフトバンク表参道には約250人が列を作った。


 iPhone(アイフォーン)をはじめとするアップル社製品の人気が高い中国だが、アイパッドの正式販売はいまだ決定していない。しかし、中国では米国での発売直前よりアイパッドの「山寨(パクリ商品)」が出まわっており、しかもその種類は1つだけではないようだ。

 3月下旬、米国でアイパッドが発売される1週間ほど前より、広東省深セン市では「山寨アイパッド」が出回り始めた。米国での事前予約数が12万台に達したという点がインセンティブとなったようで、多くの企業が「山寨アイパッド」製造に参入した。

 出回り始めたばかりのころの「山寨アイパッド」は外見こそアイパッドに酷似していたが、ディスプレイのサイズが若干大きかったほか、内蔵されたCPUやハードディスクなどはノートパソコン用のものを流用しただけだったため、いわば「変形型ノートパソコン」だった。

 現在販売されている「山寨アイパッド」は米Google(グーグル)社が提供する無料OS「Android(アンドロイド)」を搭載した機種が多いという。特に「iped(アイペッド)」と銘打った「山寨アイパッド」は、外見が酷似しているばかりか、タッチスクリーンを採用したことで画面を指でなぞって端末を操作できるなど、その高いパクリ技術には驚かされるばかりだ。

 当初は2000元(約2万6000円)ほどで販売されていた「山寨アイパッド」も多くの企業の参入によって値崩れし、現在では800元(約1万円)前後で売られているようだ。(編集担当:畠山栄)

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