安徽省淮北市の山村、小李荘で、住人168人の半数以上が「四足の動物を食べられない」奇病に悩んでいる。食べる気にならず、無理に食べると胸が痛んだり、発疹などの症状が出るという。
現地政府は調査を始める方針だ。中国新聞社が報じた。

 「奇病」が広まり出した時期については諸説があるが、6、7年前と考える人が多い。小李荘は山間部にあり、景観を楽しむ指定観光地の一部だ。ただし、村落は閑散としており、訪れる人はあまりいない。

 四足の動物については、食べる気にならず、無理に食べると胸が痛んだり、発疹、下痢、吐き気などの症状が出る。ただし、牛・豚・羊など一般的な獣肉だけがだめだという人や、ウサギや犬も食べられないなど、人によって「タブー」となる動物の範囲は異なる。

 肉を食べたくなることはあるが、その場合には鶏肉や魚を食べる。「四足」でなければ、問題はない。小李荘では牛や豚、羊の飼育が盛んだが奇病にかかると「自分では食べられない。出荷するだけ」になる。

 若者を中心に、都市部に出て仕事をする人も多い。
村を離れてしばらくすると、四足動物の肉を食べられない「奇病」は消えてしまうという。しかし、村に戻ってしばらくすると、また食べられなくなる。

 奇病の原因は不明だが、「飲用している水が何らかの物質で汚染されており、その影響ではないか」と考える人もいる。医者は、治療を求められると抗アレルギー薬を処方しているが、効果はあまりない。

 小李荘の上部の行政区画である烈山鎮の陸鎮長は、メディアから問い合わせを受けるまで、「小李荘の奇病」を知らなかった。非常に驚き「関係部門とも連絡して、調査を進める」と述べた。(編集担当:如月隼人)

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